シンガポールの旧正月(春節)を知ろう
中華系の人々が全人口の7割以上を占めるシンガポールでは、春節(旧正月)はさまざまなイベントが開かれるなど、とても盛大な祝祭で、大いに賑わいます。春節とは、旧暦の1月1日のことです。
この時期、チャイナタウンを中心に春節を祝うライトアップやデコレーション、イベントで町中は華やぎ、縁起の良いといわれる赤色の正月用飾り付けを至るところで目にします。シンガポールでは、1月1日のお正月よりも、春節の方が盛り上がり、人々もウキウキしている感じです。
干支をモチーフにした春節のライトアップで紅い町に
チャイナタウン界隈を中心に、オーチャードロードなどの主要道路沿いなどは1月に入ると、干支にちなんだ春節のイルミネーションや飾り付けが本格的に始まります。春節の雰囲気を存分に楽しめるのは、もちろん、チャイナタウン界隈です。クリスマスのライトアップが終わると、ほどなく春節のライトアップが始まります。
どの店舗も旧正月ムード満点で、いつもよりも“紅い”商品が増えるような気がします。通りには紅いランタンが飾られ、チャイナタウンそのものが紅く染まります。夜市が開かれ、ドラゴンダンス(龍踊り)やライオンダンス(獅子舞)、ストリートパフォーマーらも登場して、いつも以上に活気に溢れます。チャイナタウン界隈を歩いていると、普段馴染みのない日本人でも旧正月を迎えるんだなという気分になります。

街の至るところに赤い飾りが。
盛大なイベント「チンゲイ・パレード」で祝う春節
春節のイベントといえば、チンゲイ・パレード。山車とともに、ドラゴンダンスやライオンダンス、各国からやってきた人々のダンス、ジャグラーや道化師ら、多彩なパフォーマーら約1万1000人が参加する、大規模なパレードです。夜行われるもので、きらびやかな衣装と音楽で、地元の人々にとってとても待ち遠しい華やかなイベントのひとつです。
リバーホンバオ(河畔紅包)も人気の旧正月を祝うイベントのひとつです。ホンバオとは「紅包」、つまりお年玉のことで、幸運の象徴とされます。 このイベントは春節の前の10日から2週間ほど行われます。十二支や幸運の神などの豪華で美しいランタンで飾り付けられます。国内外のアーティストらによるパフォーマンスや中国系の文化を紹介するイベント、そして、食べ物や雑貨などを売るストール(屋台)なども並びます。子どもから大人まで、地元の人も観光客も楽しめるイベントですよ。
チンゲイパレード(Chingay Parade Singapore 2015)
URL:https://chingay.org.sg/
リバーホンバオ(River Hongbao 2015)
URL:https://www.riverhongbao.sg/
店舗の営業日に注意も、観光施設は基本的に営業
通常のシンガポールというと、遅くまで営業している店舗が並ぶストリートのイメージが強いのですが、春節からその後数日は長めの休みをとっている店舗もあり、多少雰囲気が異なります。ただ、近年は初日のみ閉店として、2日目からはオープンということもありますし、春節後に行われるバーゲンも見逃せません。
また、春節を利用して、近隣諸国へと旅に出かける人々も多く、この時期、空港やマレーシアへと陸路で抜ける道路などは大変混雑します。シンガポール国内の一般的な観光施設は基本的に営業していますが、営業時間などに変更があるかもしれませんので、事前に確認することをおすすめします。公共交通機関は基本的に営業しています。高級ホテルはこの時期、比較的静かですので、狙い目かもしれません。
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