ハノイで世界遺産めぐり、タンロン城址と胡朝城址で王朝の歴史を感じる


ホーチミン支店

ハノイに世界文化遺産があるのをご存じですか?ホーチミン廟に隣接するタンロン城址です。1804年に都をフエに移すまで、およそ800年間ベトナム王朝の王宮が置かれていたのがこの城址。これまではあまり知られていませんでしたが2010年に世界文化遺産に指定され、観光客に注目され始めています。同じく世界文化遺産に指定されているハノイ郊外の胡朝城址とともにご紹介しましょう。

端門(ドアン・モン)。いかにも王宮らしい風格が漂います。

ベトナム王朝の歴史の中心



ハノイ市内の世界遺産・タンロン城址は、ハノイを中心に栄えたベトナム王朝の王宮跡。1010年から1804年までのおよそ800年間、ハノイはタンロン(昇龍)の名で都として栄え、王宮はその歴史の中心となってきたのです。 これまであまり知られていませんでしたが、2002年に遺跡の一部が出土したことで、大規模な発掘調査が行われ、調査を終えた遺跡の一部が、2010年に世界文化遺産として指定されたのです。今でも発掘調査は続いているので、その規模や範囲は、今後さらに拡大するかもしれません。 ホーチミン廟から徒歩で10~15分ほどで行ける、市内の中心地にありますので、観光やショッピングの合間に世界遺産を訪れてみるのもいいですね!

タンロン城址の見どころをピックアップ

<端門(ドアン・モン)>



第一城壁に配されていた正門。堂々として風格で、いかにも王宮らしい入口です。門の上に築かれた楼閣は登ることができて、そこからの眺望はおすすめです。

<敬天殿(ディエン・キン・ティエン)>



皇帝の宮殿があったとされるエリアです。その前に築かれた石段には見事な龍の彫刻が。昇り龍(タンロン)を象徴する龍の手すりとされています。 階段の上には、かつてフランス当時時代にフランス軍が使用し、後には旧北ベトナム軍が使用したとされるされる建物が残されています。

<D-67>



敬天殿の北側にある小さな建物は、「D-67」と呼ばれ、ベトナム戦争時に重要な役割を果たした建物です。中の会議室や地下会議室が公開されています。

<正北門(バック・モン)>



1805年に建てられた門の上部には占領するフランス軍と戦った英雄ホアン・ジエウとグエン・チー・フォンが祀られています。また門の一部には、ホン河を上ったフランス軍の艦艇による砲弾の跡も残されるなど、歴史のさまざまな痕跡をうかがい知ることができます。

<ホアンジエウ18番遺跡 >



2002年の国会議事堂移転工事の中で発見された遺跡で、今もなお発掘が続いています。8世紀以降のさまざまな時代のものが出土されていて、興味深いところです。 特にうつり変わる王朝の柱や建物の基礎、井戸などが次々と発掘され、時代や技術の移り変わりなどがよくわかる遺跡と言われています。 また、日本の有田焼や伊万里焼などの陶磁器も発見されているそうですよ!

タンロン城址の行き方

ホーチミン廟から徒歩10~15分程度なので、思い立った時に手軽に行けるのが魅力です。 ただし、広い敷地のなかで、チケットを入手できる受付は端門南、軍事歴史博物館のそばにあるのみです。タクシーなどで訪れる際には、端門と伝えるといいでしょう。 また、現地発のオプショナルツアーも各社から販売されています。JTBもタンロン城址とランチを楽しむ半日のツアーをご用意しておりますので、ご参照までにどうぞ! 開館時間:8:30AM~11:30AM、2:00PM~5:00PM(最終入場は4:00PM) 休館日:月曜日

胡朝城址、わずか7年の王朝の遺跡

胡朝(ホー朝)は1400年から1407年と、わずか7年で幕を閉じた短命の王朝です。けれど非情に高い建築技術を持っていたとされ、胡朝によって建てられた城は、アジア最大規模だったとも言われています。 世界文化遺産に登録されたのは、そんな王朝が築いた石造りの砦で、870メートル×833メートルという大きなもの。石は近郊の山から切り出されたもので、アーチ状の門の美しさが映えます。 ハノイの南約130キロメートル、小さな町にある世界遺産はこの砦のほかには水田が広がるのみです。 胡朝城址への行き方は、ハノイから車をチャーターしていきます。片道約3時間です。 開館時間:7:00AM~5:00PM 年中無休

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