身体の不自由な人も高齢者も旅がしやすい環境づくり
熱心にユニバーサルツーリズムを推進する自治体を各地で見受けますが、長野県もそのひとつ。県全体の取り組みを示す特設Webサイトも用意するほどで、身体の不自由な人も高齢者も旅がしやすい環境づくりが進められています。
そんな長野県の中でも上諏訪には「ユニバーサル・サポートすわ」という旅をサポートしてくれるプロのスタッフがいます。諏訪地域を中心に長野県内ならどこにでも出向き、温泉入浴介助をはじめ、階段の多い神社仏閣への参拝なども、介護経験と知識を持つ介護福祉士や看護師が手伝ってくれます。連絡すると必要書類が届き、身体状況を記入して返送。互いにサポート内容を確認して、正式な申し込みという万全な準備態勢です。
フルフラットのユニバーサルデザインの客室からも諏訪湖が一望
諏訪湖畔に湧く上諏訪温泉は湯量豊富で、泉質は単純温泉(弱アルカリ性)と優しい肌ざわりのお湯です。
湖畔沿いに宿があり諏訪湖の花火大会を宿から眺められるという絶景の宿は「ホテル紅や」。フルフラットのユニバーサルデザインの客室からも諏訪湖が一望できます。息を飲むほどの美しい光景を部屋にいながらにし楽しめるのは嬉しいですね。
「ホテル紅や」には、バリアフリー対応の貸切風呂があります。このお風呂は広い! 大型ホテルの大浴場に匹敵し、6~7人でも一緒に入浴できるので、家族全員で入れます。
出入り口の数センチの段差はスロープが使えるので問題なし。脱衣所は広く、湯船の縁まで車いすを横付け可能です。木製の回転式バスボードが設置されていますので、車いすからボードに移乗し、くるりと回れば入浴できます。入浴する人も介助する人も負担がかかりません。
山崎まゆみさんのプロフィール紹介
山崎まゆみ 温泉エッセイスト・跡見学園女子大学兼任講師(観光温泉学・観光取材学)
現在33カ国の温泉を訪問。観光庁や地方自治体の観光政策会議に有識者として多数参画。
ユニバーサルツーリズムについての活動は、内閣官房東京オリンピック・パラリンピック競技大会推進本部事務局「ユニバーサルデザイン2020評価会議」、観光庁「ユニバーサルツーリズム促進事業」など、様々な委員を歴任。
NHKラジオ深夜便で「バリアフリーで温泉を楽しむ」に出演中(毎月第4水曜日)
東京新聞で「バリアフリーで行こう!」連載中(毎月第2・4水曜日掲載)
著作には『行ってみようよ! 親孝行温泉』は「バリアフリー温泉で家族旅行」のシリーズ第3弾。この他、温泉や旅にまつわる書籍『宿帳が語る昭和100年』など多数。
4月8日には新刊『おいしいひとり温泉はやめられない』(河出文庫)を発売。
本連載は、月に1回、各地を取材し、環境整備をお手伝いしてきた私が、親孝行温泉・三世代・四世代旅行をお考えの読者の皆さんに、とっておきな温泉地や宿をご案内していきます。