家族で利用できる魅力的な貸切風呂
天童温泉でユニバーサルデザインに取り組む宿の中でも、家族で利用できる魅力的な貸切風呂をご紹介します。
天童は将棋駒といで湯とフルーツの里として知られていますが、将棋の駒に関しては生産は全国の95%。日本一の将棋の町です。こうした将棋の名対局が行われた宿もユニバーサルデザイン化されています。
まず、竜王戦の対局のための「竜王の間」まである「ほほえみの宿 滝の湯」。ここで数々の名局が繰り広げられましたが、その「滝の湯」もユニバーサルデザインの客室もありますが、2021年に新設された貸切風呂「湯庵」が素敵です。
バリアフリー対応の2つの貸切風呂があるのですが、特注したさくらんぼと駒の形をした陶器の湯船の可愛らしさに、初めてみた時には思わず笑みがこぼれました。
脱衣所は広く畳の間も用意され、この小上がりは着替えにとても便利。多目的トイレも設置。脱衣所から湯船の縁まで車いすのまま入ることができます。
数々の名対局が行われてきた「天童ホテル」のユニバーサルデザイン客室
数々の名対局が行われてきた「天童ホテル」もユニバーサルデザインの客室を作りました。3世代旅行にも利用しやすいベッドルームと和室を備えた広い客室です。
加えて、「貸切風呂 桜」を新設したのは2024年。定員4名ですが、中規模の宿の大浴場ほどの浴場の広さで、湯船の縁まで車いすで入っていけます。ゆったりとした脱衣所に、湯船の横の寛げるスペースにはチェアーも設置されています。
家族みんなで過ごせる空間です。宿泊客のみ有料で使用できます。
山崎まゆみさんのプロフィール紹介
山崎まゆみ 温泉エッセイスト・跡見学園女子大学兼任講師(観光温泉学・観光取材学)
現在33カ国の温泉を訪問。観光庁や地方自治体の観光政策会議に有識者として多数参画。
ユニバーサルツーリズムについての活動は、内閣官房東京オリンピック・パラリンピック競技大会推進本部事務局「ユニバーサルデザイン2020評価会議」、観光庁「ユニバーサルツーリズム促進事業」など、様々な委員を歴任。
NHKラジオ深夜便で「バリアフリーで温泉を楽しむ」に出演中(毎月第4水曜日)
東京新聞で「バリアフリーで行こう!」連載中(毎月第2・4水曜日掲載)
著作には『行ってみようよ! 親孝行温泉』は「バリアフリー温泉で家族旅行」のシリーズ第3弾。この他、温泉や旅にまつわる書籍『宿帳が語る昭和100年』など多数。
4月8日には新刊『おいしいひとり温泉はやめられない』(河出文庫)を発売。
本連載は、月に1回、各地を取材し、環境整備をお手伝いしてきた私が、親孝行温泉・三世代・四世代旅行をお考えの読者の皆さんに、とっておきな温泉地や宿をご案内していきます。