トゥルッリとは、ひとつの部屋に対しひとつの屋根をもち、その部屋がいくつか集まった住居のこと。つまり部屋の数だけ屋根を有しているのである。石灰岩の土壌が広がる南イタリアのプーリア州では、古くから石灰岩を使った建築が発達し、トゥルッリもそのひとつ。接合剤を一切使わずに石灰岩を積み重ねただけで造られる、先史時代から伝わるユニークな建築だ。円錐形のとんがり屋根が立ち並ぶ様子は、さながらおとぎの国のよう。屋根にはしばしば神話や宗教をモチーフとしたシンボルが描かれる。アルベロベッロのトゥルッリは、開拓農民によって16