数寄屋の伝統建築で味わう美食と名湯が誘う、心ほどける非日常の贅沢【宮城県 茶寮宗園】

共有する
庭園と数寄屋造りの離れが織りなす佇まいは、まさに日本の伝統美
公開日:2026.03.17
|
更新日:2026.03.17
仙台の奥座敷として古くから愛され、伊達政宗公ゆかりの湯としても知られる秋保(あきう)温泉郷。名取川のせせらぎが響く渓谷沿いに、大型旅館が立ち並ぶ温泉街の賑わいとは一線を画す場所に、ひっそりとした佇まいの日本旅館「茶寮宗園」があります。 約8000坪という広大な敷地を持ちながら、客室はわずか26室という優雅な空間は、真の日本建築と称される数寄屋造りの建物、そして四季折々の表情と香を魅せる日本庭園が、訪れる人を“何もしない至福の時間”へと誘い、心静かに茶懐石と古より続く温泉を堪能できます。
JTB地域ナビゲーター 宮城県担当 福島 理沙子
ページの先頭へ戻る
大切な人との特別な時間が、ここからはじまります
「茶寮宗園」までのアクセスは、JR仙台駅から無料シャトルバス(定時運行・要事前予約)やタクシーで約30分。タケヤ交通「西部ライナー」仙台からかわさきまち行き約40分、秋保里センター下車後、徒歩約3分。車の場合は、東北自動車道仙台南ICから約15分。

庭園を眼前で愛でながら、温泉に浸かり、心穏やかな時間を優雅に過ごす

落ち着きある離れ客室。大きく取られた窓から日本庭園が絵画のように広がります
「茶寮宗園」の客室に足を踏み入れた瞬間、誰もが感じるのは圧倒的な静けさと懐かしさです。離れと本館の1・2階に分かれた全26室という限られた客室数は、8,000坪の広大な敷地に対して驚くほど贅沢な配置。 すべての客室が伝統的な数寄屋造りで設えられており、畳のい草の香りや障子を通したやわらかな光が、訪れる人の心をやさしく解きほぐしてくれます。床の間や違い棚といった日本の伝統建築の美意識が息づく空間は、おとなたちにこそ相応しい、凛とした気品に満ちています。 なかでも、プライベートな滞在を重視するカップルや夫婦、友人同士には「離れ客室」が最適です。全10室ある離れは、まるで一軒家のようなプライバシーに配慮した客室。ほかの宿泊ゲストと顔を合わせることなく、自分たちだけの時間を紡ぐことができます。
いつでも、気の向くままに露天風呂に浸かれる離れ客室だけの特権
10畳を超える本間に次の間がついた広々とした空間に加え、ほとんどの客室に露天風呂と内風呂が備えられ、窓を開け放てば、心地よい風と木々のささやきだけが届く至福のバスタイムが過ごせます。誰にも邪魔されず、好きな時に好きなだけ名湯に浸かり、湯上がりには眼前の専用の庭を眺めながら夕涼みをする。そんなくつろぎの時間がここにあります。各室で間取りや設えは異なるので、事前にチェックしてお気に入りの一室を見つけてみましょう。
本館1階の客室から望む日本庭園。四季折々の景色が心に潤いを与えてくれます
また、「本館客室」もそれぞれに異なる魅力を持っています。1階の客室は、広縁の椅子に腰掛けると、目の前に広がる日本庭園が目線と同じ高さに迫り、まるで庭の中に浮いているかのような一体感を味わえます。風に揺れる木々の葉音を間近に感じられる臨場感は、1階ならではの特権です。 一方、2階の客室からは庭園全体を俯瞰することができ、奥行きのあるパノラマビューが楽しめます。春の桜、夏の新緑、秋の燃えるような紅葉、そして冬の雪景色。季節ごとに表情を変える庭園の美しさを、一枚の壮大な絵画として鑑賞できるのは2階客室の醍醐味です。 客室へと続く廊下さえも、この宿では重要なプロローグの一部です。回廊のように巡らされた渡り廊下を進むたびに、角度を変えて現れる庭園の景色。手入れされた植栽の緑と、数寄屋建築のコントラストが美しく、客室に向かう道すがらも非日常への期待感を高めてくれます。 日常の喧騒を離れ、ただ庭を眺め、畳の上で手足を伸ばして、なにもしない贅沢。「茶寮宗園」の客室には、日本建築そのものが持つ温もりと、窓の外に広がる四季の移ろいに身を委ねる、非日常の穏やかな時間が流れています。

職人の繊細な技と丁寧な仕立てが光る、宮城の美食を味わう

旬の食材をふんだんに使用した懐石料理。目でも舌でも堪能できます(イメージ)
「茶寮宗園」の食事は、宿泊する客室タイプによって異なる2つのスタイルが用意されています。プライベートな時間を何よりも重視する「離れ客室」に宿泊の場合は、朝夕ともに部屋食で。誰にも気兼ねすることなく、自分たちだけの空間でゆっくりと美食を堪能できます。
静寂に包まれた中で自分たちだけの夕食が堪能できる個室料亭「羽衣」
一方、本館に宿泊ゲストが案内されるのは、日本の伝統的な意匠が施された本館2階にある個室料亭「羽衣」です。全席が個室となっているため、まわりの視線を感じることなく、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しむことが可能です。 そして肝心の料理は、旬の素材を最大限に活かした本格的な懐石料理。料理長の繊細な技が光る一皿一皿は、味はもちろんのこと、盛り付けや器の選定に至るまで“目でも楽しめる日本料理”を体現しています。 季節に応じて、アワビやウニ、カニなどが膳を彩り、きめ細やかな霜降りと濃厚な旨味が特徴の仙台牛など、食材の宝庫・宮城県ならではの恵みを先付から水菓子に至るまで、季節の物語を紡ぐ芸術のような懐石が堪能できます。
名物の湯豆腐の味わいが、心地よい朝を感じさせてくれます(イメージ)
朝食もまた、1日のはじまりを幸福感で満たしてくれるメニューを、本館は個室料亭「羽衣」の清々しい空気の中で、離れの方は変わらずお部屋で味わえます。「茶寮宗園」の名物料理である豆乳仕立ての湯豆腐に、ふっくらと炊き上げられた宮城県産の白米。そこへ、出汁の香りが立つ熱々の味噌汁や、旬の素材を用いた小鉢、焼き魚などが並ぶ「和定食」が用意されます。

庭園を望む露天風呂木の薫りに包まれた大浴場で心身を癒す

庭園を見つめながら足を伸ばして湯に浸かると、幸福感がからだに染み渡ります
心身のリセットに欠かせないのが温泉での癒やし。「茶寮宗園」の温泉は男女別の露天風呂と大浴場があり、長野の別所温泉、野沢温泉とともに日本三御湯に数えられる名湯・秋保温泉の豊かな湯で湯浴みが楽しめます。 露天風呂の特徴は、岩を配した野趣溢れる佇まい。頬を撫でる風と湯の温かさを楽しみながら、四季折々の自然を眺め、湯に浸かりながら対話するように楽しみたいですね。 また、大浴場は檜造りの天井に、青森の青石を敷き詰めた空間。高い天井と大きく取られたガラス窓が、圧倒的な開放感を演出しています。サウナもあるので“ととのう”体験もできます。
高い天井と大きな窓の開放感がリラクゼーションへと誘う大浴場
“温まりの湯”として知られる塩化物泉系の湯は、湯冷めしにくく、湯上がり後の肌をしっとりと保ってくれるようなので、日頃の疲れを癒しながらからだを芯から温めたあとは、約8000坪の回遊式庭園へ散策に出かけてみてはいかがでしょうか。 丁寧に掃き清められた小径を歩き、池のまわりをめぐれば、見る角度によって全く異なる表情を見せる庭の奥深さに気づくはずです。 また、「茶寮宗園」の周辺にも魅力的な散策スポットがあります。徒歩6分ほどの場所にある「磊々峡(らいらいきょう)」は、名取川が長い年月をかけて巨岩を侵食してつくり上げた美しい峡谷です。遊歩道が整備されており、「覗橋」から見下ろす岩のくぼみがハートの形に見えることから「恋人の聖地」としても認定されており、カップルでの散策には外せないスポットです。また、徒歩で10分ほどの場所には「秋保ワイナリー」もあり、地元のブドウを使ったワインのテイスティングを楽しむなど、温泉街の枠を超えたおとなの休日を満喫できます。
記事一覧へ戻る
国内の新着記事
すべての記事から探す
記事一覧へ戻る