風情漂う客室で、歴史に満ちた一夜を過ごす
客室は、大正時代に建てられた本館に10室と、街を一望する6階建ての新館に21室。本館は、「萩の間棟」と山縣有朋命名の「快活楼」、伊藤博文命名の「群巒閣[ぐんらんかく]」の3棟の2階建て数寄屋造の建物が、日本庭園を囲むように並んで立っています。本館のお部屋の内風呂は全て温泉風呂。1階の「雪舟」は、司馬遼太郎が逗留し執筆をしていたお部屋です。「沢潟[おもだか]」と「含雪」は露天風呂付きで、「含雪」はシーリー社製のベッドを備えたツインベッドルームのある和洋室。本館はどのお部屋も風情ある設えに老舗の魅力が詰まっています。
新館の客室は3~6階。スタンダードな和室を中心に、人気の温泉露天風呂付きツインベッドルームや、ジャグジー付き半温泉露天風呂のあるモダンな和洋室の特別室があります。本館に負けず、こちらも魅力がいっぱいです。
個性的な5つのお風呂で、名湯「白狐の湯」を楽しむ
幕末の志士たちが湯浴みをしたという貸切風呂「維新の湯」
湯田温泉の開湯は約600年前。白狐が毎夜温泉に浸かっていたのを発見されたことから「白狐の湯」とも呼ばれます。1日2万トンの湧出量を誇る源泉は、複数の源泉を混合した「湯田温泉ミックス泉」。泉温約64度のアルカリ性単純温泉で、肌によく馴染むやわらかいお湯です。
大浴場は、築80年の蔵を移築・改装した露天風呂付きの「蔵の湯」と、豪快に岩を配した「岩の湯」、露天風呂付きで檜造りの「花柏の湯」の3つ。男女交代制なので全部の入浴を。2つの家族風呂のうち、幕末の1860年に造られた「維新の湯」は、長州の高杉晋作や、薩摩の西郷隆盛、土佐の坂本龍馬らが、松田屋で倒幕・皇政復古の密議をした折に入浴したもの。予約制ではないので空いていれば迷わず利用しましょう。
山海の旬の味わい、匠の技に心も満たされる
食事の基本はお部屋食。「錦」、「雅」、最高級会席の「極」など、地元の食材にこだわった長州の四季の料理を月替わりの献立で提供しています。秋には、秋の味覚の定番の松茸や栗などの山の幸、山口県が漁獲量全国一位という甘鯛や山口市秋穂のクルマエビ、旬の始まりを迎えるお馴染みのフグなどの海の幸と、食欲の秋に相応しい食材がたくさんあります。日本旅館協会から「日本料理指南役」を委嘱され、厚生労働大臣によって「現代の名工」に表彰された梶本剛史料理長が、その腕を振るった料理を存分に味わってください。
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