古い駅舎の隣に、現代の街がある
メルボルンの街を歩いていると、ふとオーストラリアにいることを忘れそうになる瞬間があります。
ゴールドラッシュに沸いた19世紀後半、ヨーロッパから多くの移民がこの地へ渡り、街にはヨーロッパの建築文化が根付いていきました。
その面影を今も残しているのが、街のシンボルであるフリンダース・ストリート駅。イエローのフレンチ・ルネサンス様式の駅舎を眺めながら通りを歩けば、向かいにはゴシック様式のセント・ポール大聖堂が現れます。
さらに足を延ばせば、カールトン庭園とあわせてオーストラリア初の世界文化遺産となった王立展示館にも出会えます。壮麗なドーム屋根と広々とした庭園を眺めながら歩けば、街の歴史の深さを感じられるはず。
メルボルンの面白さは、昔の街並みがそのまま保存されていることだけではありません。長い時間を過ごしてきた建物が、今も人々の暮らしの中で使われ続けていること。そして眺めるだけではなく、その中で買い物をしたり、コーヒーを飲んだりする。そんな街の歩き方が、メルボルンにはあります。
メルボルンのカフェ文化を楽しむ。朝は路地裏の一杯から
メルボルンを旅するなら、朝の目的地をカフェにしてみませんか。
独自のカフェ文化が根づくこの街には、個性豊かなローカルカフェが街の路地や通りに点在しています。
石畳のデグレーブス・ストリートでは、コーヒーと焼きたてのペストリーを。ショップやカフェが並ぶリトル・コリンズ・ストリートでは、街歩きを楽しみながらお気に入りの一杯を探してみましょう。
フリンダース・レーンにも、個性的なカフェやブランチスポットが集まっています。
ラテアートを眺め、窓の外を行き交う人を眺める。次の予定は決めず、もう少しだけ席に座っている。
そんな何気ない時間こそ、メルボルンのカフェ文化を味わう旅になるはずです。
一歩路地に入ると、街の表情が変わる。刺激的なアート
メルボルンの街を歩いていると、建物の美しさだけではなく、思いがけない場所でアートに出会います。
歴史ある石造りの建物が並ぶ通りから、一本路地へ入る。
すると、壁一面を埋め尽くすカラフルなグラフィティやウォールアートが目に飛び込んできます。
特に有名なホージア・レーンは、まるで街の中にある現代美術館。世界中のアーティストによって作品が描き替えられ、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。
同じ場所を訪れても、前回見た景色と同じとは限りません。
19世紀の建築を眺めたあとに、路地裏のストリートアートを歩く。
クラシカルな街並みと、自由でエネルギッシュな現代アート。その両方がひとつの街にあるからこそ、メルボルンの散策は歩くたびに新しい発見があります。
気になる作品を見つけたら、立ち止まって写真を撮る。次の路地へ進んでみる。
目的地を決めすぎない時間が、思いがけない景色に出会わせてくれます。
今日はどこで降りる?トラムで楽しむメルボルン街歩き
旅先でその土地の食文化に触れるなら、マーケットを訪れてみるのもおすすめです。
19世紀から続くクイーン・ビクトリア・マーケットは、新鮮な食材やチーズ、オーストラリア産ワインなどが並ぶ「メルボルンの台所」として地元民から観光客まで親しまれています。
気になるものを少しずつ選び、サクサクの生地に肉の旨みが詰まったミートパイを片手に街を歩くのも、メルボルンらしい楽しみ方です。
そんな街歩きの心強い味方がトラム。メルボルン中心部の無料トラムゾーンなら、気になる場所まで気軽に移動できます。窓から街並みを眺めながら、次に降りる場所を決める。予定にはなかった路地やショップに出会ったら、そこで降りて歩いてみる。
「次はどこへ行こう?」と、その場の気分で行き先を決める。トラムを使えば、そんな気ままなメルボルンの街歩きが楽しめます。
一人だからこそ、自由に歩ける。予定を決めすぎない旅を楽しむ
メルボルンは、初めての海外一人旅にも選びやすい街です。
中心部は碁盤の目のように整備されており、街を歩きやすいのも魅力。トラムを使えば主要なエリアを移動しやすく、日中や人通りの多い場所であれば、女性の一人歩きも比較的安心して楽しめます。
英語が公用語なのでコミュニケーションが取りやすく、日本人留学生も多いことから、海外旅行に慣れていない人にも心強い環境です。
カフェで読書をしてもいい。
気になるショップをゆっくり見てもいい。
予定より長くひとつの場所にいてもいい。
一人旅なら、もう一杯コーヒーを飲んでもいいし、予定していなかった路地へ入ってみてもいい。「今日はここまで」と思ったら、ホテルへ戻ってもいい。
自分のペースで街を歩き、気になった場所で立ち止まる。
そんな自由な時間を楽しむ旅に、メルボルンはぴったりです。
ヨーロッパのようで、どこか自由な街へ
ヨーロッパの街並みを思わせる歴史ある建物。
一杯のコーヒーを楽しむために訪れたくなるカフェ。
路地裏で出会う、日々表情を変えるストリートアート。
マーケットで食を楽しみ、トラムに乗って気になる場所で途中下車する。
メルボルンには、ひとつの旅の中にさまざまな楽しみ方があります。
直行便で約10時間半、時差はわずか1時間(サマータイム時は2時間)。
遠く感じていたヨーロッパの街並みを、オセアニアで楽しむことができます。
次の旅では、予定を詰め込みすぎず、気になった通りを歩いてみる。
カフェで少し長く過ごしてみる。
そんなふうに、自分のペースで街を楽しむ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。