スペイン東部の地中海沿岸には、700か所以上の場所に先史時代末期の岸壁画が残されており、ヨーロッパで最大の規模を誇る。壁画には発達段階の人類の生活の様子が、生き生きと描かれており、そのスタイルと描かれている対象が、ほかのヨーロッパやアフリカのものと比べて、独特なことで知られている。これらの壁画は、当時の社会や経済を表現した貴重な芸術であり、資料的としての価値もきわめて高い。集団での狩り、蜂蜜の採取、戦い、座っておしゃべりしている、あるいは歩いている人々など日常生活の様子なども描かれている。これらの岩壁画が描かれたのは、まだ正確な年代は確定はされていないが、おおよそ紀元前8000年~前3500年ころと推定されている。その貴重な価値が評価され、1998年に世界遺産に登録された。