ボイ渓谷は、スペイン北東部のカタルーニャ地方、ピレネー高地のアリタ・リバゴルス地区にある狭い渓谷で、切り立った山々に囲まれている。渓谷では、村ごとに柵で囲われた教会が立ち、より高度の高いエリアには、放牧用の草地が広がっている。教会はカタルーニャ風ロマネスク様式で、この地方の純粋なスタイルを守ってきた。かつて、イベリア半島を席巻したイスラム教徒もこの谷まで侵入することはなかった。一方、11世紀には、ロンバルディアからロマネスクの建築様式がもたらされている。谷は銀の産地で、もたらされた富の多くが教会建築に費やされ、その芸術的な価値が、現在、高く評価されている。ボイ渓谷のサンタ マリア教会やサント クリメント教会など、9つの教会が世界遺産に登録されたのは2000年のことだ。