
世界遺産の宝庫 スペイン
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毎週水曜日更新添乗員や企画担当者が旅行に限らず
夏のトルコを訪れました。実は、トルコは世界複合遺産を2つも持つ国!世界複合遺産とは、世界文化遺産と世界自然遺産の両方の価値を兼ね備えた遺産のこと。2025年現在、世界遺産総数1248件、世界文化遺産972件、世界自然遺産235件、世界複合遺産41件、と貴重な複合遺産。日本には残念ながら複合遺産はありません。
中国とオーストラリアがそれぞれ4件ずつ複合遺産を一番多く持ち、トルコ、フランス、スペイン、メキシコ、ギリシャ、ペールの6か国が2件、と続きます。

トルコには、「ギョレメ国立公園とカッパドキアの奇岩群」(1985年登録)と「ヒエラポリスとパムッカレ」(1988年登録)の2件が複合遺産委登録されています。
パムッカレでは、実際に靴を脱いで石灰棚の上を歩きました。石灰分でヌルヌルしており大変滑りやすいので細心の注意が必要です。
湯の温度は一般的な日本のお風呂より低く、温水プールくらいの温度でした。

斜面を流れる温泉水に含まれる石灰分が石化して白い鍾乳石の棚が出来、流れ落ちる石化した滝や段々の温泉が作り上げる景観が特徴です。
段丘の上にはローマ時代には温泉保養地として栄えた古代都市であるヒエラポリスがあります。現在、水を流す場所は計画的に決めれているようです。

数多くの谷、奇岩の群れ、であるカッパドキア地方。洞窟聖堂や洞窟修道院も点在しています。
約300万年前の火山の大噴火の際に積もった大量の溶岩と火山灰が堆積して凝灰岩や玄武岩の層になり、長い年月の経過で柔らかい凝灰岩の部分が風雨に浸食されて、奇岩の群れが生まれました。



ギョレメ渓谷は、ローマ帝国によるキリスト教の弾圧やトルコのイスラム教化の難から逃れてキリスト教徒達が移り住み、岩山に洞窟聖堂や洞窟修道院を作り信仰を続けた場所で、現在でも約30の洞窟聖堂が残っています。
「ギョレメ国立公園」として公開され、私たちもいくつかの聖堂内部に入ることが出来ます。
美しい壁画が残る聖堂もありますが、保存のために写真撮影は禁止されています。

又、カッパドキアには100種以上の特有植物が見られ、乾燥地帯に適応した草花、低木が多く見られます。
アカギツネ・オオカミが生息し、ハヤブサやコウノトリ等、多くの野鳥も見られます。


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今回、この地の洞窟で暮らすご家族を訪問しました。
洞窟民家を保存していくために、トルコ政府からも補助金が出ているようですが、生活には様々な工夫が必要なようです。
トイレは外にあり、中に階段はないので、違うフロアに行く場合には1回外に出て改めてドアを開けて中に入ります。

チャイ(紅茶)、でもてなして下さいました。
奥様のお母さまから贈られた絨毯がお見事!奥様ご自身も娘さんのために絨毯を織っているようです。
カッパドキア地方は良質の絨毯が織られている場所としても有名なんです。とても美しいインテリアで、洞窟にいることを忘れてしまいがちでしたが、天井を見るとやっぱりここは洞窟内、と感じました。

キッチンも見せていただきましたが、とてもトルコらしいものを発見!トルコのチャイ用やかん、チャイダンルックです。2段重ねのやかん、下のやかんに水、上のやかんに茶葉を入れ火にかけ、蒸気で茶葉を蒸し煮します。沸騰したらその湯を適量上のやかんに注ぎ、下には水を追加して弱火で煮出します。茶葉が開けば上のやかんの濃いチャイを下のやかんの湯で薄め、お好みで砂糖を入れることも。
トルコの茶葉の主な産地は北東部黒海地方にあるリゼです。
トルコの方は一日に何回も、本当に良くチャイを飲みます。休憩の度に欠かせない飲み物です。
皆様もトルコに行かれる際には、チャイをお楽しみになるのもお忘れなく!

