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絶叫!トロッコ列車『シーニック・レイルウェイ』in オーストラリア

この地域独特の地質や地形もお見逃しなく!
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目次

自然と一体化、一瞬の絶叫マシン!

今回は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州・ブルーマウンテンにある急角度のレールを走る列車「シーニック・レイルウェイ(Scenic Railway)」というトロッコ列車をご紹介したいと思います。
このトロッコ列車は、最大傾斜52度という世界一の急勾配を誇ることで有名で、まるで谷に吸い込まれるようなスリルが味わえます!
しかも、座席の傾斜角度を自分で調整できて、なんと最大64度まで上げることも可能!
怖がりさんは44度に下げることもできます。スマホ撮影に夢中になって手を滑らせてしまうとそこには恐怖が待っているのです! !

この列車は「シーニック・ワールド」という施設の中にあって、他にもロープウェイやゴンドラ、原生林のウォーキングコースなど、自然を満喫できるアトラクションがたくさんあります。
トロッコ列車の乗車時間はわずか2分ととても短いですが、絶叫マシン並みであっという間に谷を駆け下りるスピード感と景色の迫力がすごいです!
乗った人はみんな「うわぁーーーーっ!」って叫んでますよ!

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トレイン乗り場のスタッフが手際よく乗車の誘導をします。一列に4人まで乗車可能。とにかく手元のスマホだけは落とさないように!!と注意喚起。
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天井から扉が降りてきて、いよいよ急降下&急滑走の始まりです!
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車両内部はこんな感じです。ノーマル角度の傾斜52度ですと
余裕で片手でスマホ操作している方もいます。でも要注意です!
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車両正面を下からのアングルで撮影しました。正面からでも急角度がよくわかります。
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車両内部にあるスイッチで角度は自由自在に変えられます!さすがに62度までになるとお尻が座席からズルズル滑り落ちるイメージです。
ですので本当にずり落ちないように両脚を踏ん張り目の前のバーをしっかりと両腕でつかんで気合を入れます!(角度を変える場合は横の他の方の同意が必要ですよね)

シーニック・レイルウェイの歴史

シーニック・レイルウェイの歴史は、ブルーマウンテンの自然と鉱山の過去が交差する ちょっとドラマチックな背景を持ってます。 19世紀後半、1880年代にこの地域のジェイミソン渓谷で、石炭やオイルシェールの採掘のために使われていたトロッコ列車が始まりです。もともとは鉱業用のケーブルカーで急斜面を使って鉱山労働者や資材を運搬していたそうです。 当時はジャミソン渓谷の急斜面を上下するための実用的な路線でした。
1928年から1945年までは、平日は石炭を運び、週末には観光客を乗せるという“二刀流”の運行スタイルになりました。

その後、1945年に鉱山が完全に閉鎖されてからは、自然の美しさと急勾配のスリルを活かして2013年 観光用に大規模的な改修工事を行い、路線や車両がリニューアル、再整備され、今では、最大傾斜52度の世界一急な乗客用鉄道としてギネスブックにも登録されスリル満点のアトラクションになっています。

産業の名残が、今では自然と遊ぶ乗り物になってるというのは素敵ですよね!
乗車時間は短いですが、歴史の重みと自然の迫力を感じながら谷を駆け下りる体験は、まさに“過去と現在の融合”という感じです。

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1934年、週末の観光客。金網だけの車両で屋根も無くびっくりです!屋根もないので振り落とされた人がいなかったのかと疑問です(笑)。
確かにこのころは平日は石炭を搭載して運んでいたので屋根がないのは納得です。それにしても当時の人たち怖いもの知らずですね。
当時はMountain Devilという恐ろしい名前で運行していました。
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1952年にはMountain Devil Ⅲと改名されていますね。基本は1930年代と変わらないようですがうっすらと天井に網のようなものが貼られています。
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1966年のMountain Devil Ⅳになるとしっかりとした金網が天井に貼られ、だいぶ近代的なモデルになっています。
このころは鉱山は閉山しているので完全に観光客用の乗り物に変わってきています。

オーストラリアのブルーマウンテンと石炭採掘の歴史

ブルーマウンテンはシドニーから約80キロメートル西に位置し、2000年にユネスコの世界自然遺産登録されました。約114種の固有植物やオーストラリアの鳥類の約3分の1が生息するなど生物の多様性が非常に豊かです。稀にカモノハシなどの希少な動物も見られるそうで約90種類ものユーカリが生い茂っています。
名前の由来は古い文書内には明記されていませんが、一般的にはユーカリの木から発せられる青みがかった霞(ブルー・ミスト)が山々を覆うことから「ブルーマウンテン」と呼ばれています。自然の奇観「スリーシスターズ」は三つ並んだ岩峰として有名です。

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展望台「エコーポイント」から、晴れた日のスリーシスターズの岩山の眺め。スリーシスターズにはアボリジニの伝説が残されています。
異なる部族の男性に恋をした三姉妹が争いに巻き込まれ、長老が彼女たちを守るために岩に変えてしまいました。
でもその長老が亡くなってしまい、三姉妹は元に戻れなかったという切ないお話です。

ブルーマウンテンの石炭採掘の歴史は、自然の美しさの裏に隠された産業の足跡が感じられる、とても興味深いものです。
この地域では、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、石炭の採掘が盛んに行われていました。
特にカトゥーンバ渓谷周辺では、急峻な地形を利用して鉱山が開かれトロッコ列車で石炭を運搬していました。

当時の採掘は、手掘りや爆破による採炭法が主流で、坑道を掘って石炭層にアクセスする「坑内掘り」が行われていました。石炭は燃料としてだけでなく、製鉄や蒸気機関の発展にも欠かせない資源でしたのでブルーマウンテンの鉱山もその時代は重要な役割を果たしていったのです。

この地域の地質や地形も、石炭層の形成と関係していて、地滑りや侵食の痕跡が今も残っています。

皆様もこの奥深い渓谷の歴史を感じながら、絶叫マシーンで日頃のモヤモヤを一気に吹き飛ばしてみませんか!!

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建設当時の様子も駅に置かれたパネルでご覧いただけます。
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上の駅から乗車の際に岩壁に置かれた古い錆びた車両も目にしました。
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下の駅の近くにも古い車両のやや形のしっかりしたものが置かれていました。
この記事を書いた人
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山中尚子
最近の趣味・ひとこと
食べ&飲み歩き、ゴルフ、様々な検定試験チャレンジ!
旅のトラブルも想い出に変えて!常にポジティブシンキングで楽しみましょう!
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