旅の輪で広がる、人生の彩り
毎週水曜日更新添乗員や企画担当者が旅行に限らず様々なテーマで、日常のコラムを投稿!
スペイン至宝の生ハム!!

スペインに欠かせない食文化
生ハムです!
スペインへご旅行される方の目的はガウディのサグラダ・ファミリアやグラナダのアルハンブラ宮殿やコルドバメスキータに代表されるイスラム建築を見学する方が多いのですが、スペインの食文化を楽しみたい!!!と、仰るお客様も最近は徐々に増えてきています。
スペインには美味しい食材がたくさんありとても1度ではご紹介しきれないのですが、その筆頭が「生ハム」しかも最高峰「ハモンイベリコ・ベジョータ」です。
元々、フェニキア人が豚をイベリア半島に持ち込んだのが始まり、ローマ時代には既に珍重される食べ物だったそうです。
リコンキスタ(国土回復運動)時代、イスラム教徒は豚肉は食べないので生ハムを食すのはキリスト教徒の特権のようなものだったそうで複雑な歴史を得て現在のスペインには欠かせない食べ物の1つです。

美味しそうに陳列されています。
「ハモンイベリコ・ベジョータ」とはイベリア半島南部から西部に生息する黒い脚と黒い爪を持ち、どんぐり(スペイン語でベジョータ)を食べて育った黒豚の後ろ足から出来た生ハムです。


この黒豚のモモ肉を海から採れた塩を均一に塗し自然に乾燥させながら余分な脂を落として旨味だけが残ります。

自然熟成方法で寒暖の差が大きく、乾燥したスペイン独自の気候風土を活かして他のヨーロッパハムとは大きく異なるのがスペインの生ハムです。
マドリッドには「生ハム美術館」という生ハム専門のBAR(バル)が数件あり、お客様から注文が入ってから職人さんが1枚、1枚、均等に丁寧にカットしてお皿に並べます。



是非!美味しいスペインの生ハムを美味しいスペインワインと共に現地で召し上がって下さい。
健康にも良いハモン・イベリコ・ベジョータ
イベリコ豚は赤身で肉質が良く細かいサシが入りどんぐりを食べることによりこのサシにはオレイン酸が多く含まれ高血圧や心疾患などの生活習慣病を予防します。
この脂(サシ)がほのかな甘未を感じます。
その他、ビタミンB群、Eを含む動脈硬化防止や老化防止にも効果があり、又、どんぐり由来のオメガ3脂肪酸も多く含まれこのオメガ3は体内でDHAやEPAに変わる必須脂肪酸の1つで人の体内では合成出来ない脂肪酸です。
DHAは認知症の予防効果、EPAには血液障害を防ぐ効果が期待できます。
ヨーロッパの中で長寿国として知られるスペインはオリーブの消費が理由の1つに挙げられますがハモン・イベリコ・ベジョータは「足のついたオリーブ」とも呼ばれます。

サシや白い点の現れは体に良い証拠です!!

こんなに美味しく、健康にも良いとなれば是非、お土産に買って帰り自分はもちろん日本で待っている家族にも食べてもらいたい!と思うのですが…、残念ながら日本の動物検疫官によって厳しく取り締まりが行われ実質、持ち込み禁止です。
口蹄疫やアフリカ豚熱等の家畜の病気を防ぐためだそうです。
又、「すでにスペインを出国した後の、空港の出発ターミナルエリアにある免税店で購入した真空パックのものもだめ!」ということですからご注意ください。

そう言われるとたくさん食べて胃袋の中に入れて日本に持ち帰るしかありませんね!?





