公現祭inスペイン

日本でのクリスマスは12/25までですが、スペイン等キリスト教カトリックの国では、年明けの1/6までがクリスマスシーズン。
今回旅行期間が年明けのクリスマスシーズンに当たり、1/6はバルセロナ滞在でした。
12/25と1/1が祝日なのは私達日本人にもなじみがありますが、スペインでは1/6も祝日、キリスト教の祭日です。
バルセロナでは実際、市場や大手デパート、大手スーパーチェーン店等はお休みでした。
聖書にも登場する東方の三博士が、誕生したばかりのイエス・キリストを祝福し、礼拝するためにキリストのいる馬小屋を訪れたことを記念する日です。
当時なによりも貴重といわれた「黄金、乳香、没薬」をキリストへのお供え物としました。
スペインでは、クリスマスプレゼントをくれるのはサンタクロースではなくて東方三博士、子供たちは1/6の朝にクリスマスプレゼントをもらいます。
1/5の夕方までには東方三博士が街に到着するということで、各都市でパレードが行われ、子供から大人まで、街にパレードを見に出かけます。
飴を投げて配ることが多いようで、パレード翌日の街中の道には、飴が所々に落ちているのをよく見かけます。

日本ではクリスマスの飾りはツリーとリースが主流ですが、スペンではキリスト降誕場面、ベレンが飾られます。
見事なベレンを鑑賞出来ることは、この時期の楽しみの1つです。
12/24までは赤ちゃんのキリストの所は空席ですが、12/25を迎えると、キリストも加わります。
1/7にはこの飾りも片づけられます。

1/6のバルセロナ、サグラダファミリア観光時、キリスト像の下に赤ちゃんのキリストが置かれているのを見かけました。

やはり、東方三博士もベレンには欠かせませんね。
ミハスのベレンでは、背景にミハスの街中の風景を取り入れているということです。

クリスマスシーズンに飾られるベレンではありませんが、サグラダファミリアの誕生の門に彫られた東方三博士はこちらです。

公現祭のお祝いに、ロスコン　デ　レジェス（王様のリング状のパン）を楽しみます。
1/6はパン屋さんやケーキ屋さんは大忙し、大きな箱を大事そうに抱えた方を沢山街中で見かけました。
スペインでは、この中にそら豆と王様の小さなフィギュアを入れ、切り分けられ王様に当たった方は何でも言うことを聞いてもらえる王様になれ、そら豆に当たった方はロスコン　デ　レジェスの代金を支払わなくてはならないそうです。
1/6が近づくとホテルの朝食にロスコン　デ　レジェスを出すホテルもあり、今回カルモナのパラドールとバルセロナのホテルの朝食で出ていました。中にクリームを挟んだもの等様々なタイプがあります。

最後にスペインカタルーニャ地方のクリスマス風物詩をもう１つご紹介！
スペインでは東方三博士がプレゼントを運んでくれますが、12/25にちょっとしたプレゼントを運んでくれる「丸太人形ティオ」という配達人がいるのです。
丸太に、にこやかな顔と脚を付けてカタルーニャの民族帽子バレティーナを被ったティオ（Tió）は、クリスマス間近になると、各家庭の居間で、寒くないよう毛布を掛けられ、お菓子を供えられるなど大切にされます。
ところが、イブの夜になると「う●ちを出して、ティオ」と、プレゼントを催促する子供達に棒で小突かれて、今まで大切にしてもらったご恩をう●ちで、ではなくプレゼントで返してくれる、という風習があるそうです。
ティオからのプレゼントはちょっとしたお菓子が多いとか。
ここから、カガネー人形なるものが誕生したそうです。翌年の豊穣・希望・繁栄を祈るためにクリスマスに飾られる人形です。
ベレンの人形のしゃれとして、18世紀のカタルーニャに登場し、民族衣装に身を包んだ農夫や羊飼いが排便している人形が元祖カガネーの姿。
一時は廃れたそうですが、1992年に復活、最初は主にカタルーニャの著名人をモデルにしていたようですが、現在では実在・架空の有名人がモデルで、クリスマスマーケットに欠かせないものになっています。
バルセロナ等では、お土産やさん等で一年中販売しています。幸運を呼ぶというより笑いを呼ぶ人形とされているようです。最近では、その年の話題の人物にう●ちをさせるそうです。
バルセロナを訪れる際には、ユニークなカガネーを見つけてみて下さい！

バルセロナのお土産屋さんにて