旅なかま。 旅の輪で広がる、人生の彩り 毎週曜日更新添乗員や企画担当者が旅行に限らず
様々なテーマで、日常のコラムを投稿!

「森の中では人間が“外来種”?」

動物たちの生活圏に入るということ
イメージ
目次

大自然と熊

カナディアンロッキーへハイキングに行って来ました!カナダの広大な山々は、登山客にとって夢のような舞台です。ロッキー山脈の雄大な山々、愛らしい高山植物が一面に広がり、空気の透明さに思わず深呼吸したくなる場所。そんな、大自然の中には、私たちだけでなく野生の熊たちの生活圏が広がっていることも忘れてはいけません。

イメージ
モレーンレイクの背後にそびえる10の峰”テンピークス”(8月撮影)

カナダには主にグリズリーベアやブラックベアが生息しており、特に夏から秋にかけては活動が活発になります。熊といえば肉食で獰猛なイメージがありますが、意外なことに多くの熊がベジタリアンな雑食で、春先はタンポポを秋はベリーを大量に食べます。

イメージ
ロッキーに生息するクマの好物”バッファローベリー”
イメージ
こちらは車内から撮影

正しい知識で共存する

近年、登山客と熊との接触事故がニュースになることも増えていますが、
登山客は正しい知識と注意が不可欠です。熊に出会わないようにする対策として、鈴やホイッスルで自分の存在を知らせる、食べ物は必ず持ち帰る、登山道は外れない、そしてロッキーの国立公園では、4人以上で歩くことが推奨されています。熊は自分より大きいものを襲わない習性があるからです。

イメージ
トレイル脇に置かれた熊注意の看板

これらは熊とのトラブルを避ける基本ですが、万が一出会ってしまったら、まず遠くに熊がいることに気が付いた場合は、落ち着いて静かにその場から立ち去りましょう。もし50m程度の距離で遭遇してしまった場合は、熊から目をそらさずにゆっくりと静かに後退します。そして、至近距離で遭遇してしまった場合は、最終兵器の熊スプレーが有効ですが、使用方法を知っているだけでいざという時に使えなくては意味がありません。今回ビジターセンターに用意された練習用の熊スプレーでセーフティークリップを外し、噴射レバーを実際押してみる体験をしましたが、緊急時にこの動作ができるか・・・事前練習シミュレーションが大切と感じました。

イメージ
練習用の熊スプレー。体に有害なものは含まれていません。カナダでは山を歩く人はほぼ100%熊スプレーを持っています。

熊との距離が近い場所だからこそ

ロッキー登山の起点となる街のひとつバンフのスーパーでは、なんと熊スプレーが売られていました。日本だとアウトドアや登山専門店で販売されていますが、なかなか街中のスーパーで野菜やパンと一緒に熊スプレーを購入できるお店はないので大変驚きました。

イメージ
スーパーのレジ横で熊スプレー販売中。値段も日本に比べ手頃です($48.99=約5,600円)

正しい知識と心構えで、森の住人である熊とお客さんである人間が程度な距離感で共に森の中での時間を安心して豊かに過ごせるようになればと感じる経験でした。

イメージ
イメージ

カナダのスーパーやお土産店で意外に多い熊デザインのお菓子。

この記事を書いた人
イメージ
舘野 一葉
最近の趣味・ひとこと
キャンプ/ハイキング/ベランダでレモンの木を育てること
旅は人生のスパイス!旅先の体験が、新鮮で生き生きした自分に仕立て直してくれるスパイスです。ご一緒に人生の隠し味を見つけに行きましょう!!
SHARE
ご旅行を検討中のみなさまへ 旅行説明会
あなたの旅えらび、計画をお手伝い!
ツアーのポイントやおすすめ観光地などをご紹介♪

JTB旅物語 公式SNS

旅行をご検討中の方はこちら

旅物語トップページはこちら