
写真に残したい、海外の「水のある風景」
- ヨーロッパ
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- ドロミテ/ノイハウゼン/スコットランド/ロフォーテン諸島/レンソイス/プリンスエドワード島/ナイアガラ/慶州
- #写真撮影
- #カメラ
- #絶景
皆さんこんにちは。添乗員ユリです。30年以上海外添乗を仕事とさせていただき、日本のお客様の旅への期待やスタイルもずいぶん変わってきたな~と実感します。そんな私が今、「これぞ理想の旅」と思っているスタイルをご紹介したいと思います。
その理想とはシンプルに「連泊」なんです。「なぁーんだ、そんな事?」って思われた方が殆どかと思いますが、私のお勧めする連泊とは2泊ではなく、もっともっと⾧くなんです。3泊4泊5泊、、、なんならもう思いきって滞在は1都市に絞り1週間くらい居続けるのもいいのではないかと思っています。
「どうして?」 はい、それでは「ユリお勧めの理想旅」へこれからご案内しますね。
連泊の最大のメリットは、宿泊都市をベースに遠足感覚であちこちへ足を伸ばしやすいってことです。周遊日程だとどうしても立ち寄りにくい場所へも連泊なら、行きやすくなります。
たとえばバルセロナから2時間のフィゲラスにある芸術家サルバトール・ダリのダリ美術館、ここなんてどうでしょうか?屋根に大きな卵がいくつものっかった建物自体がもう、シュールレアリズムの芸術品なんです。最初は「誰?ダリって」だったお客様も来てみて「凄く面白かった!」とおっしゃる超人気スポットなんです。中は幾層に重なる回廊風になっていて順番に登りながらダリにまつわる作品を堪能できます。
同じバルセロナからだと、1時間半で行けて途中から山道を駆け登るモンセラートも是非、お勧めしたいです。修験者たちがいかにも、「山に籠った」雰囲気アリアリの修道院。黒いマリア信仰で有名です。そしてここが素晴らしいのは、修道院前広場からの山と谷の展望。ゴツゴツの岩山、緑深い谷、遠くに見える町。絵のような風景にもう、皆さんうっとりです。
お次はトルコのイスタンブールに飛びましょう。アジアとヨーロッパの接点、あるいは文明の十字路などと称され見どころ尽きない大都市ですね。なにしろかつてのオスマン帝国の首都ですから、何日いたって飽きるなんてことはありません。そんなイスタンブールから少し足を延ばしてみたのがコチラ、ウルバト湖に浮かぶ小島のギョルヤズ村です。島といっても100mほどの砂洲に橋がかかり陸続きになっています。写真の島の右の付け根のところです。ちょうど神奈川の江の島みたいなカンジですね。ヨーロッパの美しい村30選にも選ばれたここはイスタンブールの賑やかさとは全く無縁。静かな漁村でもあり、水のあるリゾートでもあります。ホッとくつろげる時を楽しめます。
帰りはイスタンブールへ戻る前に、近くの街ブルサへも立ち寄ってみましょう。ここはオスマン帝国最初の首都で今も歴史的建造物が数多く残されていて、ミナレットをもつステキなモスクもあります。また幾世紀も素晴らしい絹織物で栄えた街でもありシルクバザールは昔ながらの姿を今に伝えます。いかがですか?イスタンブールからのこんな1日も思い出の滞在となりそうでしょ!
さぁ、もう一度ヨーロッパへ戻りましょう!お次は私の大・大・大好きなスイスアルプスです。ユングフラウやマッターホルンも素晴らしいですが今回ご紹介のこの写真、いかがですか?エッシャー小屋と言います。右は切り立った崖、左は深く沈む谷、そんな場所に奇跡のように建ってるんです。「待って!ムリムリムリ。こんなところ到底行けるはずないわ。」って思いますよね。ご安心ください。麓の村からロープウェイでアッという間にエーベンアルプの山腹へ。そこから右手に岩山伝いにぐるっと歩けばなんと20分でここまで来れるんです。
スイスの東の端っこ、世界遺産の古都ザンクトガレンの街を起点にすれば日帰りで、簡単にアクセスできます。有名なアルプスもいいけれどかなり通向けのここは、「えーっ!一体どこ行ってきたの?」と言われるに違いない映え写真も撮れ、私のスイスの隠れ名所イチオシなんです。
そして私が連泊をお勧めするもう一つの理由は、単なる観光ではない「体験」の機会を作りやすい点です。お客様をご案内し大好評だったいくつかをご紹介しますと。
まずはローマで習ったピッツア作り。皆さんピッツァ、大好きでしょ!私も目がありません。それが本場イタリアと聞けばなおのこと。ここではそのピッツァ造りを、本場でプロに教えてもらえるんです。何と言っても、皆さんが一様に驚かれたのは焼き上がりまで1分かからなかった事。ローマでは薄焼きが主流。専用の釜に入れると大きなしゃもじのような器具で直ぐに取り出しちゃう。「アレ?やり直すのかな?」って思ったらもう、出来上がっていたんです。薄くて軽くてクリスピー。これなら1人1枚はイケますね。試食?もちろんです。自分で焼いて試食して、最高の体験と大人気でした。
さて、「食べる」が出たなら「飲む」もご紹介しなくっちゃ!ところ変わって南アフリカのケープタウンにいる私。通常は喜望峰行ってテーブルマウンテン見てすぐ、次の街へ移動するんですが。連泊日程だと少し郊外のステレンボッシュのワイナリー見学も出来ちゃうんです。南アフリカのワインって、チリなどと並んでコスパとクオリティで大人気でしょ。ここは葡萄畑の見学はもちろん、ワイン造りのプレゼンテーションもやってくれます。そしてもちろん、試飲も。昼間からちょっといい気分、これも旅先ならではの楽しみですよね。
「食べて飲んで」と来たので最後は、腹ごなしに少し体を動かしましょうか。だってこのままだと私、ちょとコワイ。(笑)やって来たのは、ポーランドの首都ワルシャワです。皆さんポーランドと聞き思いつく偉人はいますか?はい、そうですね。あの天才音楽家のショパン、ポーランド生まれなんですよ。ここでは宮廷舞踊ポロネーズレッスンを体験しました。最初はモジモジというご様子のお客様でしたがコーチ役のお兄さん(イケメン!)の明るいリードでご年配の方々も次第に熱気が入ってきて、曲目が皆さんよくご存じのショパンの「英雄ポロネーズ」(聞いたら絶対わかります!)に変わった時はもう、大盛り上がり。「本場でこんな体験出来るなんて。」って感激されていらっしゃいました。
皆さん、いかがでしたか。
「わざわざ連泊しなくても楽しめるのでは?」そう思われたかもしれませんが、旅程は常にゆとりを持たせることが大切です。連泊とは、スーツケースが手許にない身軽さでもあり、1日軽く出かけまた同じホテルに戻ってくる、なんとなくの安心感でもあります。そして意外に大切な点。それは宿泊都市の移動がないため、「その日を休憩日に切り替えることも出来る。」点です。体力に自信のない方、連泊日であれば、予定を取りやめホテルでゆっくりお休みいただくことも出来ます。実際にそうされたお客様はほんの数える程なのですが、そういう事も「出来なくはない」という安心感は心強いですよね!ホテルが市街中心部のデラックスなカテゴリーならなおさらです。
「連泊ならではの訪問地」、そして「連泊ならではの体験」目指し、さぁ私と一緒に出かけましょう!