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ヨーロッパの地下鉄とその駅

個性的な看板も注目です!
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歴史あるヨーロッパの地下鉄

世界の地下鉄と言いますと、まず一番に思いだされるのが、THE TUBE(ザ・チューブ)の愛称で親しまれているイギリス ロンドンの地下鉄でしょう。トンネルの形状がチューブ状となっていることからこの名が付きました。ロンドンの地下鉄(London Underground)は、世界最古の地下鉄として知られています。
最初の区間は1863年1月10日に開業し、初期の路線はなんと蒸気機関車を使用していました!駅の換気が必要だったため煤煙でホームが汚れることもあったそうです。1863年というと、、日本は幕末の激動期。ちょうど薩英戦争が起こった年です。 薩摩藩とイギリスとの間で戦われた戦争で生麦事件の賠償問題をめぐる対立からイギリス軍が鹿児島を砲撃し薩摩藩も応戦しました。この戦いを通じて薩摩藩はイギリスの軍事力の強さ(武器の開発力やひいては列車、自動車その他乗り物に関する技術力)を認識し、その後の日本近代化のきっかけとなったのです。
その後、イギリスの技術の進歩により蒸気機関車から電気動力の地下鉄が導入され、より深いトンネルを掘削するシールド工法が採用されました。これにより地下鉄はさらに拡張され、現在では11路線270駅を擁する巨大な交通網となっています。また、過去には第二次世界大戦中に防空壕としても利用され、多くの市民が地下鉄の駅で夜を過ごしたのだそうです。歴史的にみても、市民生活に最も近くそして頼りにされていた公共交通機関だったのですね。
150年以上の歴史を持つロンドン地下鉄は、今もなお進化を続けています。最近では新しい路線の開通や駅の改修がまだまだ進められています。ロンドン市民にとって無くてはならない足といえばもうひとつ、2階建てバス、ダブルデッカー。これも歴史のあるロンドンの街と景観を象徴する乗り物ですね。

ロンドン地下鉄の入り口と街の名物 ダブルデッカー。
ロンドン地下鉄の入り口と街の名物 ダブルデッカー。

ハンガリーの首都、ブダペスト。以外に知られていないのが、ブダペストの地下鉄は、(イギリス・グレートブリテン島を除く)ヨーロッパ大陸で最も古い地下鉄なのです。ハンガリー建国千年祭に合わせて1896年に開業しました。最初の1号線(M1)は、ロンドン地下鉄に次ぐ世界で3番目に古い地下鉄であり電気運転の地下鉄としては世界初のものです。そしてこのブダペスト地下鉄1号線は、ユネスコ世界遺産にも登録されており、その歴史的価値が認められています。地下鉄の路線が世界遺産に認定されているなんて素敵ですよね!

車両の内装にも歴史を感じます。ホームに降りるまでのエスカレーターのスピードが速くてちょっとびっくりします(笑)。

そしてパリの地下鉄も路線が複雑ですが乗りこなすと、東京都山手線沿線内の中にすっぽり収まるパリ20区の街の中を自由に動き回ることのできる便利な乗り物です。パリの地下鉄(メトロ)は、1900年7月19日に開業。フランスの首都パリを支える重要な交通網となっています。最初の路線はパリ万博に合わせて開通し、その後も都市の発展とともに拡張されてきました。
現在パリのメトロは16路線・302駅を擁し、総延長距離は約245.6kmに及びます。ロンドンの地下鉄よりもずっと駅数も多く複雑な路線網ですね。特徴的なのは、アールヌーヴォー様式の駅入口デザインで、これは建築家エクトール・ギマールによって設計されました。また、近年ではGrand Paris Expressプロジェクトが進行中で、新たな路線の建設や既存路線の延伸が計画されています。様々な国の地下鉄構内の装飾や車両の内装なども見比べてみると楽しいですよ!

パリ地下鉄の看板。アールヌーヴォー調の看板は雰囲気があります。
パリ地下鉄の看板。アールヌーヴォー調の看板は雰囲気があります。
パリ地下鉄の看板。アールヌーヴォー調の看板は雰囲気があります。
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山中 尚子
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