
バイオリンの故郷 クレモナ
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皆様はユネスコ世界無形文化遺産というものをご存じでしょうか?
ユネスコ世界無形文化遺産とは、形のない文化的な伝統や様々な表現を保護するための国際的な枠組みです。
例えば、音楽、舞踊、祭り、伝統工芸や技術などが含まれます。これらは、社会やコミュニティが自分たちの文化遺産として認識するものとなります。
2003年にユネスコ総会で無形文化遺産の保護条約が採択され、2006年に発効しました。この条約は、各国の無形文化遺産が年月を経て、また社会の様々な変化によって衰退や消滅の危機にさらされることを認識し、それを保護することを目的としています。
日本では、伝統的な文化の象徴でもある歌舞伎や能楽、和食、和紙などが無形文化遺産として登録されています。
そして、皆様、おなじみのイタリアのピザ、イタリアではPizza(ピッツァ)と呼んでいますが、あの人気のピザが世界無形文化遺産に認定されたというのも、初めてお聞きになる方も多いかと思います!
2017年12月7日、韓国の済州島で開かれたユネスコの世界遺産委員会で、イタリアのナポリに伝わるピザ職人「ピッツァイオーリ」の技が、無形文化遺産に登録されることが決定いたしました。正確には「ピザ」そのものというよりナポリのピザ職人の優れた技術と「国の文化と美食の伝統」が認められたということになります。
古代ナポリ発祥のピザ作りは、生地を準備して、円形に形を整え、ピザ生地を投げ上げるなどしてさらに成型し、トッピングを乗せて石窯の薪で焼き上げます。
典型的なナポリピザは、投げて回したときに空気を含み、薄めの生地の円周だけが焼いた際に膨らんで厚みが出ます。この縁の膨らんだ部分は、イタリア語で 「cornicione(コルニチョーネ)」 と呼ばれます。この部分をしっかり噛みしめることでナポリピザの醍醐味を実感するのです!
この技法はナポリのピザ職人の間で何世代にもわたって受け継がれ、ユネスコによると、ナポリには現在約3000人のピザ職人がいるといわれています。
そして本場ナポリピザはその証として”真のナポリピッツァ協会”に認定されたマークがございます。
このマークを取得したレストランのナポリピッツァのみが、正真正銘の本物の ピッツァ ナポレターノ(ナポリ風ピザ)を自称することができるのです。
ナポリのピザ職人の具体的な技術とはどのようなものか、
これらの技術は、長年の修行と経験を通じて習得されるものであり、ナポリのピザ職人たちの誇りとされています。ピザ作りは単なる料理ではなく、芸術とも言える奥深い技術なんですね!