キジ島は、サンクトペテルブルクの北東、カレリア地方のオネガ湖に浮かぶ数百の小島の一つ。ここには18世紀に建立された2つの木造教会と、1862年に建造された八角形の木造の鐘楼などが立つ。当時の木造建築の技術の高さと、周囲の景観との調和した美しい姿が評価され、1990年に世界遺産に登録された。1714年建立のプレオブラジェンスカヤ教会は、1本の釘も使わずに建てられ、22の丸屋根をもち、高さは37mにおよぶ。かつてはオネガ湖を行きかう船のランドマークとしての機能も果たしていた。暖房のないこの教会は夏の教会として使用され、その北側に冬用のポクロフスカヤ教会が立つ。いずれも、ロシア正教が北方へと布教し、広大なエリアに点在する信者たちが一堂に会する場所として、当時の建築技術の粋を集めて建築されている。