インド中部マディヤプラデーシュ州ボパールの北東にある小さな村サーンチーには、インドの古代仏教建築を知ることができる貴重な遺跡がある。紀元前3~1世紀ごろにかけて建てられたストゥーパ(仏塔)や寺院などが残り、そのなかでも見どころは、高さ約90mのなだらかな丘に点在する3つのストゥーパである。紀元前3世紀にマウリヤ朝の3代目アショーカ王が基礎を築いた第1ストゥーパが最古であり、直径36.6m、高さ16.5mの規模を誇る。レンガ造りの塔には仏舎利が納められ、東西南北にはトーラナ(塔門)が配置されている。これら4つのトーラナに施された繊細は彫刻は見事で、ブッダの前世や生涯の物語が描かれている。このほか第2ストゥーパ、第3ストゥーパのほか、郊外にはブラフマ寺院跡、ウダイギリ石窟寺院、ヘリオドロスの柱などの遺跡が残り、1989年に世界遺産に登録された。