旅のきっかけ
仕事休みの朝、近所のカフェの窓辺で雑誌をめくっていたとき、目に留まったのは藍色の布の写真だった。
細かな模様が連なり、どこか呼吸をしているようなリズムを刻んでいる。
キャプションには『ブロックプリント——インドの手仕事』とあった。その瞬間、胸の奥で何かが動いた。服は毎日着ている。
でも、その布がどこで生まれ、誰の手を経てきたのか、考えたことがあっただろうか。
大量生産の服に囲まれた日常で、私は『物語のある一枚』を求めていたのかもしれない。
旅のテーマは決まった。『布を巡る旅』。目的地はインド。ジャイプール、ムンバイ——名前だけで胸が高鳴る。
ジャイプールの朝、ピンクの街で
デリーから車で6時間。ジャイプールに着いたのは夕暮れ時だった。街全体がピンクに染まる『ピンクシティ』。
翌朝、まだ柔らかな光の中で、私は旧市街の路地を歩いていた。布屋の軒先に吊るされたカラフルな布が風に揺れる。
ピンクの壁に映える藍色、マスタードイエロー、深い赤。どれも手仕事の気配を纏っている。
郊外にはブロックプリントの工房があるという。
サンガネールの工房には、木の香りと染料の匂いが混ざり合った空気が迎えてくれる。職人が、彫りの深い木版を手にして微笑む。
版木を布に押す音が、静かなリズムを刻む。インディゴの染料が布に広がり、太陽の下で乾いていく。風が布を揺らすたび、模様が生き物のように動く。
ムンバイ、旅を編集する
ムンバイ。フォート地区のアートギャラリー、セレクトショップで、現代的な手織り服を手に取る。
シンプルな白シャツに、藍のスカーフを合わせる。旅で出会った布が、日常に溶ける瞬間。
カフェで、買った布を並べ写真を撮る。
ピンクのブロックプリント、藍の絞り染め、ベージュのカンタ刺繍。
それぞれに職人の顔が浮かぶ。
『布は、遠い文化ではなく、あなたの生活をやさしく変える隣人』——そんな言葉が心に浮かんだ。
帰国後、布と暮らす
東京の部屋で、藍のスカーフを首に巻く。鏡に映る自分の姿に、ジャイプールの風が重なる。
布は、旅の記憶を静かに語り続ける。手仕事の温度が、日常にやさしく滲んでいく。
次の旅は、どんな布に出会えるだろう。
訪れたい「布が似合う街角」
ジャイプール ピンクシティの路地/ムンバイ フォート地区のアートギャラリーとセレクトショップ
忙しいあなたでもOK!コンパクトな日程で楽しむ「手仕事を感じる」インド モデル日程5日間
■1日目|1日目 東京⇒デリー(デリー泊)
午前:羽田発
夕刻:デリー着
■2日目|デリー → ジャイプール(ジャイプール泊)
早朝:国内線でジャイプールへ
午前:ピンクシティ散策開始 (バザール巡り)
●Johari Bazaar:ジュエリー・布・クラフト
●Tripolia Bazaar:真鍮小物・装飾品
午後:Bapu Bazaarで布・サンダル・雑貨
■3日目|ジャイプール → ムンバイ(ムンバイ泊)
午前:ジャイプールでラストショッピング(小物・布)
午後:国内線でムンバイへ移動
夕方:フォート地区でギャラリー&セレクトショップ巡り
■4日目| ムンバイ|バンドラ&コラバ(ムンバイ泊)
午前:バンドラでブティック&雑貨巡り
午後:コラバで雑貨巡り
夜 :ムンバイ発
■5日目| 日本着
朝:成田着
(2025年12月現在の情報に基づくプランです。フライトスケジュールや立ち寄り場所の営業時間は変更となる場合があります。)
インド旅行・渡航前にチェック
①ビザの取得
e-Tourist Visa(観光ビザ):オンラインで日本人も申請可能。
滞在目的や日程に合わせ30日・1年・5年などを選択できます。
パスポート有効期限は 最低6ヶ月以上 が必要です。
*ビザの種類や申請要件は変更される場合があります。
必ずインド大使館等の公式サイトで最新情報をご確認ください。
②健康管理と衛生/食中毒・飲料水対策
「デリー・ベリー」と呼ばれる食中毒はよくあるトラブル。生水や氷、屋台に注意しましょう。
飲料水は必ずミネラルウォーターを使用し、氷は避ける。
③気候と体調管理
乾季(10~3月)は快適ですが、日中と朝晩の寒暖差に注意。
日差しやエアコン対策に薄手長袖とストールを携行するのがおすすめです。
④文化・法律上の注意/女性旅行者の安全
一人歩きや夜間における屋外滞在は一部でリスクを伴います。
夜の外出はタクシーまたは信頼ある配車アプリを利用し、なるべく人通りの多い場所を選びましょう。
⑤現地で気を付けたいスリ・詐欺
タクシー/オートリキシャ詐欺:メーター不使用や不当料金請求。
配車アプリは Uber または Ola(インド発の配車サービス) が主流です。
ドライバー名が特定でき、料金が事前に確定し、キャッシュレス決済対応(クレジットカードやPayPal連携)できるため、海外旅行出発前にアプリダウンロード・登録をおすすめします
※現地では、日本語ガイドを手配することも可能です(手配料金・取扱料金が必要です)但し、混雑が予想される時期や直前の場合、手配が難しいこともございますので、お早めにご相談ください。