州都パースよりも古いアルバニーの魅力

海外現地ライター便り
2026年05月15日
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オーストラリアというと、どうしてもシドニーやケアンズといった東海岸が有名なため、西オーストラリア州のことはほとんど知られていないように思います。
旅好きな人ならば州都パースは聞いたことがあるかもしれませんが、アルバニー(Albany)はどうでしょう。実はアルバニーはパースよりも歴史が古く、迫力ある自然の残るエリアとして人気なのです。

アルバニー

アルバニーはパースから南東に約400km下ったところにある、西オーストラリア州最南端の街です。 パースがインド洋に面しているのに対し、アルバニーは南極海に面しており気温は5~10℃ほど低くなるため、特に夏はパースからのホリデー客が多くなります。
人口約3.5万人で、西オーストラリア州で6番目に大きな都市です。生活に不自由はなく、緑が豊かで美しい海に囲まれ、ゆったりとした時間が流れる街です。

アルバニー

そんなアルバニーには、西オーストラリア州最古の入植地という歴史があります。オーストラリア自体が英国人によって開拓されてきた歴史がありますが、西オーストラリア州は1826年にシドニーから来た英国船が到着したことで入植が始まりました。つまり、アルバニーが西オーストラリア州初の英国人定住地なのです。
こういった歴史については、博物館で詳しく知ることができます。また、そのときの船を再現した実寸大レプリカ『The Brig Amity』もあり、中に入って見学することもできます。

The Brig Amity

アルバニーが最初の定住地として選ばれた最大の理由に、天然の深水港があったこととされています。のちにパースのフリーマントル港が建設されますが、それまでの約70年間はアルバニーのロイヤルプリンセスハーバーが、西オーストラリア州の玄関として機能してきました。

アルバニーのロイヤルプリンセスハーバー

また貿易港としてだけでなく、第一次世界大戦時にはここから兵士を送り出したことを忘れてはなりません。オーストラリアとニュージーランドの連合軍であるANZAC部隊が出港し、多くの兵士が亡くなりました。
毎年4月25日はANZACデーという祝日があり、戦争や紛争において、国家に身を捧げた兵士たちの勇敢さを称えるための追悼をオーストラリア各地で行っています。アルバニーでも毎年盛大なセレモニーが行われており、街の中にも資料館や記念碑などが見られます。

記念碑

自然としては、国立公園と美しいビーチは欠かせません。アルバニーには3つの国立公園がありますが、街から最も近いのがトーンドィラップ国立公園(Torndirrup National Park)で、街の中心部から車で20分ほどの距離にあります。
この国立公園の注目ポイントは、海の力を目の当たりにすることができることです。 大迫力な波が岩にあたって砕ける様子が見られる『The Gap』という展望台があり、そしてその近くには自然の力によってできた天然の橋『Natural Bridge』があります。

Natural Bridge

上の写真はNatural Bridgeですが、大きな岩の下部が何万年もの年月をかけて波と風によって浸食されて橋のようになったのです。

アルバニーには、国立公園だけでなく自然保護区もあります。なかでも人気なのが、街から車で30分ほど行ったところにある、トゥーピープルズ自然保護区(Two people bay Nature reserve)にあるLittle beachです。まるで絵葉書のような景色にうっとりします。

Little beach

このように歴史と自然が調和したアルバニーですが、地元の人たちが口を揃えて言うのが、『州都にならなくてよかった』ということです。
州都パースも美しい街ですが、州都としての産業発達と人口増加で土地開発が進み、仕事に行きかう人で道路は渋滞し、古き良き景色が失われています。
それに比べアルバニーは、今でも古い建物や自然がたくさん残っており、人々は穏やかで、時間がゆっくりと流れる港街なのです。

地理的には西オーストラリア州の最南端の街ですが、パースから飛行機だと70分で行くことができます。

パースまで来られる機会のある方は、是非ともアルバニーまで足を延ばすことをおすすめします。

文・写真=ナイーブME

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