
カフェ・アメリカン(Café Americain)は、オランダ・アムステルダムの中心地、ライツェ広場(Leidseplein)に位置しています。クレイトンホテル・アムステルダム・アメリカン(Clayton Hotel Amsterdam American)内にあり、地元の人々には「アメリカン」と呼ばれ親しまれています。
アムステルダム国立美術館やゴッホ美術館があるミュージアム広場、またフォンデルパークからも徒歩圏内で、観光客にとってアクセスしやすい立地です。カフェのすぐ前にはトラムの停留所もあり、次の目的地への移動にも便利です。
カフェ・アメリカンでは、朝食、ランチ、ディナー、さらにはアフタヌーンティーまで、さまざまな時間帯に合わせたメニューを楽しむことができます。
朝食にはパンケーキやエッグベネディクト、ランチにはオランダ料理のクロケット(仔牛のコロッケ)や、パストラミ、スモークサーモンを贅沢に挟んだサンドイッチ、ディナーにはアメリカンステーキ、ヨーロッパヘダイのソテー、鶏の赤ワイン煮込みなど、豊富な選択肢が揃っています。
ドリンクメニューにはワインやカクテル、オランダビール、イェネーファ(ダッチジン)、バリスタが淹れるコーヒー、紅茶、フルーツジュースなどが取り揃えられており、どの時間帯でも楽しむことができます。
アフタヌーンティーでは、ダマンフレールの上質な紅茶とともに、美しく盛り付けられたサンドイッチやスコーン、ケーキ、ペイストリー、スープ、フルーツなどを堪能できます。
カフェ・アメリカンは、時代を超えた優雅さを持つアール・デコ様式のインテリアで広く知られています。店内の雰囲気は、大きなステンドグラスの窓やオーダーメイドのティファニーランプで彩られ、温かみのある光が空間を包み込みます。高い天井と気品のあるアーチがその壮麗さを引き立て、壁に掛けられたヴィンテージの写真が、カフェの歴史を物語っています。
1920年代からカフェに置かれているオランダ最古の読書テーブル
また、カフェ・アメリカンは芸術家や知識人が集う場所としても有名でした。かつてこのカフェの近くに住んでいたオランダの著名な小説家、ハリー・ムリシュ(1927-2010)は、カフェの中央にあったオランダ最古の読書テーブルで執筆を行っていました。この読書テーブルは今もそのまま残されており、カフェを訪れる人々は温かいコーヒーを楽しみながら、ゆったりと読書にふけることができます。
カフェ・アメリカンを併設するクレイトンホテル・アムステルダム・アメリカンの建物は、1880年に建造されたホテルを取り壊し、1900年から1902年にかけて新たに建設された歴史的建造物です。
この建物は、建築家ウィレム・クロムハウト(1864-1940)とヘルマン・G・ヤンセン(1859-1934)によって設計され、オランダ独自のアール・ヌーヴォー様式で造られています。精巧なレンガ造りやモザイク模様、塔のような装飾が特徴です。
アール・デコ様式のカフェ・アメリカンが増設されたのは1928年のことで、アール・ヌーヴォー様式の建物との調和が話題を呼びました。2001年には、ホテルとカフェを含む建物全体がオランダの国家遺産に登録されています。
カフェのテラス席の前には、ホテルと同じ花崗岩で造られた「ハンス・スヌーク噴水(Hans Snoekfontein)」があり、夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気を醸し出します。
カフェ・アメリカンは、朝食や伝統的なアフタヌーンティー、ゆったりとしたディナーなど、どの時間帯でもリラックスできる場所です。アムステルダムのカフェ文化を楽しみながら、アール・デコ様式の美しい装飾に囲まれて、優雅なひとときをお過ごしください。
<施設情報>
カフェ・アメリカン Café Americain
所在地: Leidseplein 28, 1017 PT Amsterdam The Nederlands
アクセス: アムステルダム中央駅よりトラム2, 12, 17番で11分Leidseplein下車徒歩1分
営業時間: 7:00~23:00
定休日: 無し
※施設の詳細やアクセスなどの掲載内容は2025年3月時点のものです。最新情報については、公式サイトなどでご確認ください。
※本記事に掲載されている写真は全てCafé Americain提供です。