
オアフ島最西端カエナ岬の手前に位置する洞窟「カネアナ洞窟」。およそ15万年前に海水の侵食によってできたとされており、高さが約11m、幅が約6mで長さが約150mある迫力ある洞窟です。あまり観光では訪れることの少ない地域ではありますが、ここに知る人ぞ知るパワースポットがあります。
長い年月をかけて激しい波がこの鋭い岩肌をつくり出した
入り口付近に近づくととても冷たい風が感じられます。山に降った雨がポタポタと岩の隙間から滴り落ちてくる場所もあり、神秘的な雰囲気で、どこからともなく波の音が洞窟内から反響して聞こえてくるのも不思議な感覚です。洞窟の中は外からの明かりでさほど暗くはありませんが、奥の方まで進むのには少し勇気がいるかもしれません。
洞窟の中から外に向かって写真を撮ると明暗が美しく映る
カネアナ洞窟は、火の神ペレの兄で知られるサメの神カモホアリイと人間の女性カレイの間に生まれた"ナナウエの神話"が残っている場所でもあります。ナナウエは自身が半魚人であることを隠していていましたが、正体が明かされてしまい捕獲され殺されてしまったといいます。その直前にナナウエが隠れていたのがこのカネアナ洞窟といわれているそうです。そのためかカネアナ洞窟は亡くなった人の魂が通る洞窟とも言われていて、神聖なエネルギーで溢れているとされています。
新しいことを始めたい時や何かをやり直したい時など、今でもさまざまな儀式が行われる場所でもあるようです。フラ好きの方やハワイの神話に詳しい方にはお馴染みの場所でもあります。少し悲しい神話が残されていますが、訪れる前に知っておくと一層魅力的で特別な場所と感じられるかもしれません。
洞窟の奥は岩がごつごつ。150mほどで行き止まりに
また一説ではハワイ神話に欠かせない存在、メネフネがこの洞窟に住んでいたという神話も。小さいメネフネ達は洞窟の奥を通り抜けて島の反対側まで行っていたとか。それもユニークでとても興味深い神話ですね。
レイが捧げられており、特別な場所であることが伺える
かつて古代ハワイアンたちにとって洞窟は女性の子宮の象徴とされていました。そのため洞窟に行くと神聖な波動が得られると信じられています。至る所にレイのお供えがあり、特別な場所という雰囲気が全体に漂います。
洞窟の中で写真を撮るとオーブが映ることが多くあるそうで、ハワイではオープ=精霊とされ幸運なことの前触れとされていています。ぜひ敬いの気持ちをもって試してみてくださいね。
道路沿いに突如として大きな洞窟が現れる
最西端を感じられる絶景
◎カネアナ洞窟までの行き方
H1ウエストの最終地点までいき、Farringtonハイウェイを海岸に沿って走らせます。カエナ・ポイント・ハワイ州立公園のサインの手前右側、道路沿いにあります。ワイキキから車で70分ほどです。