ポルトガル中部の都市トマールは、12世紀後半、レコンキスタ(国土回復運動)のため、ポルトガルに招聘されたテンプル騎士団の本拠地だった場所。この地に騎士団の砦が築かれ、対ムーア人の防御の拠点となった。14世紀、全ヨーロッパでテンプル騎士団が解散された際、ポルトガルでは名前を変えてキリスト教騎士団として存続する。この都市にある修道院で一番古い建物は、12世紀に騎士団が建立した円堂(ロトゥンダ)だ。外観は16角形、内部は8角形をしたロマネスク建築で、15世紀、エンリケ航海王子により、ゴシック様式の「墓地の回廊」や「沐浴の回廊」が増築されている。15世紀末にはマヌエル1世の命で円堂j内部の改装や新たな増築なども行われた。さまざまな時代の建築様式が取り入れられた修道院は、1883年に世界遺産に登録された。