スコットランドで本場のウイスキーの試飲を楽しもう

海外現地ライター便り
2026年05月15日
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海外旅行
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ウイスキーの聖地といわれるスコットランド。スコットランドを訪れたら、本場のスコッチウイスキーを試してみたい、またはお土産に買いたいという方も多いのではないでしょうか?
スコットランドを巡っていると、ウイスキーの蒸溜所がよく目に入ります。ウイスキーを販売する店もたくさんあります。

ウイスキーという言葉は、ゲール語(スコットランド語)の "uisge beatha"「生命の水」という言葉に由来します。15世紀にアイルランドそしてスコットランドで誕生し、その後スコットランドで蒸留技術が発展したとされます。製造地域によって味が違い、その上に多くのブランドがあります。あまりに多くのブランドのウイスキーがあるので、どのウイスキーが美味しいのか、どれをお土産に買っていいのかわからなくなってしまいます。

そんな時におすすめの場所は、エディンバラ城の手前にある「スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス」です。「スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス」では、スコッチウイスキーについて説明を聞くことができ、いくつかのウイスキーを試飲することができます。

製造地域の違うスコッチウイスキーを試したい方、スコッチウイスキーについて知りたい方には、良い機会となると思います。最初にまずスコッチウイスキーを紹介して、「スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス」をご紹介します。

⚫︎スコッチウイスキーとは

スコッチウイスキー

スコッチウイスキーとは、その名の通りスコットランドで製造されるウイスキーです。
2009年に制定されたスコッチウイスキー規則では、「スコットランドで、大麦を酵母で発酵させたものをアルコール分94.8度以下に蒸溜し、容量700ℓ以下のオーク樽で最低3年以上熟成させたアルコール40度以上のウイスキー」と定義されています。
スコッチウイスキーの特徴は、大麦麦芽(モルト)を乾燥させる際に燃焼させる泥炭(ピート)の独特の煙のような香り(スモーキーフレーバー)で、製造地域によって、香りの強さが異なります。

人気はシングルモルト

スコッチウイスキーの醍醐味は、なんといっても「シングルモルト」です。 シングルモルトとは、大麦麦芽(モルト)のみを使って、単一の蒸留所で造られるウイスキーのことを言います。
シングルモルトは、製造する土地の気候、風土、水、熟成樽の個性が反映され、蒸留所ごとの独自の味わいを楽しむことができます。

ピートがキー

レッドモス保護区、泥炭層の湿原 レッドモス保護区、泥炭層の湿原

スコッチウイスキーを語るに欠かせない原料が「ピート」です。
ピートは、「泥炭」のことで、スコットランドの野山に生えるヘザーやヒースなどの植物や、コケ類やシダなどの水生植物が長い年月をかけて堆積したものです。このピートを使って、大麦麦芽(モルト)を乾燥させる煙の香りが、シングルモルトの特徴といわれる「スモーキーフレーバー」を生み出します。
ピートは15cm堆積するのに約1000年もかかるとされるので、ピートは自然からスコットランドの土地への貴重な贈り物なのです。

⚫︎スコッチウイスキーの生産地

スコッチウイスキー生産地

スコットランドには100を超えるモルトウイスキーの蒸留所があります。
昔は家族経営の何世代も続く小さな蒸溜所がたくさんありましたが、近年のM&Aの波により、今はほとんどの蒸溜所が大きなブランドの傘下に入っています。しかし、今でも個々のブランド名は変わらず、それぞれの蒸溜所で独自のウイスキーが製造されていることに変わりはありません。

ウイスキーの生産地域は5つあります。ハイランド、スペイサイド、ローランド、キャンベルタウン、アイラの5地域です。他には、ハイランドからオークニー諸島などの島嶼部(アイランズ)を独立させ、6地域に分類することもあります。

ハイランド(Highland)
特徴は、ピートの香りがするスモーキーさと華やかさが共存するバランスの良さです。ただし、地域が広大なため、エリア毎に伝統的な重厚感のある味わいから、フルーティーでライト、さらにスモーキーなものまで多彩です。
代表的な銘柄は、グレンモーレンジィ、ダルモア、クライヌリッシュ、エドラダワーです。

スペイサイド(Speyside)
スコッチウイスキーの聖地といわれる地域です。ハイランド地方のスペイ川の流域には多くの蒸留所があり、その数はスコットランド全土の約半数の、およそ50の蒸留所があります。スペイサイドのウイスキーの特徴は、フルーティーで華やかな風味を持ち、蜂蜜やバニラのような甘さを感じさせる軽やかな味わいです。ピートの風味は控えめで、クセがなくバランスが良いため、初心者から愛好家まで広く親しまれています。
代表的な銘柄は、マッカラン、グレンフィディック、グレンリベット、バルヴェニーです。

キャンベルタウン (Cambeltown)
キャンベルタウンモルトは、港町のキャンベルタウンで生産されるウイスキーです。港町らしく、「塩辛い、潮の香り」と呼ばれる、海を感じさせる塩気が最大の特徴です。単に塩辛いだけでなく、甘い果実味やバニラ、軽いスモーキーさと塩気が絶妙に調和した、厚みのある「オイリー」なボディといわれます。蒸溜所は3つのみですので、少量生産のウイスキーです。銘柄は、スプリングバンク、グレンスコシア、キルケランの3つです。
代表格は、スプリングバンクで、濃厚なオイリーさと調和した潮風のような塩味を持つとされ、「モルトの香水」と評される複雑な味わいで有名です。

ローランド (Lowland)
エディンバラを含むスコットランド南部の平野地にあるローランドの特徴は、3回蒸溜に代表される「軽やかでライトな風味」です。草や若葉のような爽やかな香りと繊細な味わいで、ウイスキー初心者や食前酒としても親しまれています。
ローランド産の代表銘柄は、オーヘントッシャンやグレンキンチーです。オーヘントッシャンの現在の所有者は日本のサントリーですので、日本でも知られるブランドです。

アイラ (Islay)
アイラ島には8つの蒸溜所があります。アイラ島で造られるウイスキーを特徴付けるのが、「潮っぽさ」です。蒸溜所のほとんどが海沿いに建っている上に、アイラ島のピートには、海風が運んできた海産物が多く含まれているため、「海藻のような塩の香り」のスモーキーさがあります。
アイラモルトの代表銘柄は、ボウモア、ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン、カリラ、ブナハーブンです。

アイランズ (Islands)
アイランズ・モルトは、オークニー諸島、スカイ島、マル島、ジュラ島、アラン島にある6つの蒸留所で製造されます。この地域は、ハイランドに含まれることもあります。個性派が揃った生産地で、アイランズ・モルトに共通する特徴は見られないそうですが、ジュラ島のモルトウイスキーはとてもスモーキーです。

⚫︎スコッチウイスキーは日本のウイスキーの原点

スコッチウイスキーは、日本のウイスキーの原点であることをご存知ですか?
大正時代にニッカウヰスキーの創業者となった竹鶴政孝氏がスコットランドに留学し、モルトウイスキー造りの技術を学び、サントリー創業者の鳥井信治郎氏と共に山崎蒸留所で本格的な製造を開始したのが日本のウイスキーの始まりです。そのため、日本のウイスキーは、スコッチウイスキーの製法を基礎としながら、日本人の味覚に合わせて発展したものといえます。今では本場のスコットランドでも日本のウイスキーは人気があります。

⚫︎スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス

スコッチウイスキーエクスペリエンス

スコッチウイスキーについて分かりやすく説明してくれる場所が、「スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス」です。エディンバラ城の入り口のすぐ手前にあり、スコッチウイスキーの世界を教えてくれます。

最初にスコッチウイスキーの製造過程や産地の説明のツアーがあり、そのあと試飲することができます。 スコッチウイスキー初心者には、短い時間にスコッチウイスキーのことを知ることができ、また試すことまでできる、大変有意義な場所です。英語が得意でない人のために、各国語のオーディオガイドも用意されており、日本語もあります。

⚫︎ツアーの流れ

・最初の部屋では、スコッチウイスキーの原料を説明

スコッチウイスキーの原料を説明

・スコッチウイスキーの製造過程を説明

スコッチウイスキーの製造過程を説明

・産地の説明

産地の説明

・シングルモルトとグレーンウイスキーとブレンデッドウイスキーの説明

シングルモルトとグレーンウイスキーとブレンデッドウイスキーの説明

・世界最大の4,000本近くある Diageo Claive Vidizスコッチウイスキー・コレクションのある部屋でウイスキーを1つ試飲

Diageo Claive Vidizスコッチウイスキー・コレクション

Diageo Claive Vidizスコッチウイスキー・コレクションは、ブラジル人収集家のDiageo Claive Vidizが、35年かけて集めた約4,000本の貴重なボトルを収録する世界最大級のコレクションです。
スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンスを経営するディアジオ社が2008年に買い取り、今はそのコレクションを収蔵する部屋をツアーで見ることができます。輝くばかりの美しさの圧巻のコレクションです。
この部屋で、試飲の仕方を説明してくれます。グラスを傾けて色を見て、それから香りを楽しみながら飲むという流れだそうです。

試飲

シルバーツアー(25ポンド)はここまでですが、ゴールドツアー(39.5ポンド)に参加すると、更にアイランズを除く4つの地域のウイスキーを試飲することができます。

更に試飲(ゴールドツアーのみ)

試飲

試飲は、コレクションルームから出たところにあるバーで行われます。ガイドさんが最初に1つ1つのウイスキーの説明をしてくれます。

ガイドさんとお別れしてからも、ゆっくりと旧市街の景色を見ながらウイスキーを味わうことができます。

⚫︎最後に

ショップ

スコットランドに来たらスコッチウイスキーを試したいし、お土産に買いたいけれど、ウイスキーショップに入ってもどれを買ったら良いか分からず、店員さんに勧められたものを、または聞いたことのあるものを買ったという方も多いと思います。

「スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス」は、せっかくスコットランドに来たから、スコッチウイスキーを知りたい、さまざまな産地のウイスキーを楽しみたいという人のための場所です。

◎スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス(Scotch Whisky Experience)
354 Castlehill, The Royal Mile, Edinburgh EH1 2NE
営業時間: 10:00 - 18:20 (クリスマスの日のみお休み)

※掲載の情報は変更となる場合があります。

文・写真=Sachiko

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