キプロス島の内陸部、トロードス山脈南麓にある地域。キプロス島は7~10世紀にはイスラム勢力が支配していたが、西ヨーロッパのキリスト教の聖地回復運動にともない、十字軍の本拠地として繁栄した。ビザンチン帝国期のギリシャ正教の宗教建築が数多く残っており、11~16世紀に建てられた10の宗教建築が世界遺産に登録されている。石造りや木造の質素な外観とは対照的に、中は華麗なフレスコ画で覆われ、当時の深い信仰心と芸術性の高さが表れている。なかでも11世紀建立の「屋根の聖ニコラス教会」には、コムネノス朝時代のビザンチン美術の貴重な絵画が残る。