北海道 釧路・阿寒・摩周・根室

釧路湿原　丹頂

概要・エピソード

一時は乱獲の影響で大幅に生息数を減らしてしまった「丹頂」。北海道の厳しい大自然に生きる丹頂の生態を守るため、冬の寒さで餓死する丹頂を一羽でも減らすため、始まったのが丹頂への人工給餌の活動です。丹頂の越冬地でもある阿寒町。この町にある阿寒国際ツルセンターは人工給餌を成功させた場所であり、現在も丹頂の専門的な研究が行われています。給餌が行われるのは12月～2月の早朝のみとなり、その見学はできませんが、飛来してきた多くの丹頂が雪景色の中に佇む美しい姿を見ることができます。真っ白な冬景色に丹頂の特長である赤い頭部や白と黒のツートーンの翼が映え、雪面を優雅に歩くさまも美しく、訪れた人々の目を魅了します。

見所・お勧めポイント

国の特別天然記念物に指定されている丹頂。飼育場では、自然に近い環境で飼育されている丹頂の姿を間近で観察できます。大自然の中で人と共に生きる美しい鳥の姿を、日本最大級のツルの姿を一目見たいという方におすすめです。

背景

日本や中国大陸など広い地域で見ることができる丹頂は、縁起のよい生き物として古来から親しまれてきました。北海道でも古くはアイヌの人々から「湿原の神」を意味するサルルンカムイの名で呼ばれ、大自然の中で共に暮らす生き物として、人に親しい生き物として愛されてきました。一時は乱獲により著しく数を減らした丹頂ですが、現在では国の特別天然記念物にも指定されており、保護活動の成果もあり、徐々にその数を増やしていっています。