秋田県 田沢湖・角館・大曲

奇岩に映える紅葉の抱返り渓谷

概要・エピソード

さまざまな奇岩が訪れた人々を楽しませてくれる抱返り渓谷は、峻険な両岸や渓谷を包み込むような原生林が織り成す見事な景観から、九州屈指の景勝地である耶馬渓になぞらえ、「東北の耶馬渓」とも呼ばれています。青々とした豊かな水が流れる渓流の左右には、水面に覆いかぶさるように大きく梢を広げた林が広がり、秋ともなれば競い合うように鮮やかな赤や黄色に染まります。秋のやさしい日差しが紅葉を透かしてきらびやかな木漏れ日を渓流に散りばめる様子は、何とも言えない美しさ。一度眺めた後、もう一度振り返って眺めたくなるほどの名瀑・回顧ノ滝や百尋滝をはじめ、巫女岩・山伏岩など名所となっている奇岩の絶景もあちらこちらで楽しめるので、秋のハイキングにはぴったりの場所です。

見所・お勧めポイント

急峻な岩壁から流れ落ちる名瀑に、一度見たら忘れられない奇妙な形をした巨大な岩の数々、それらを包み込む豊かな大森林。そして、渓流に架けられた長大な吊り橋・神の岩橋。抱返り渓谷は歩きながらどこを眺めても絵になるような絶景スポットばかり。日差しに白く照る岩肌と紅葉の美しいコントラストが青空に映え、渓谷を散策する人々を楽しませてくれます。

背景

田沢湖抱返り県立自然公園の一角にある抱返り渓谷は、昔、崖沿いの道を旅人達がすれ違う際に、お互いのからだを抱きかかえるようにしてすれ違わなければ通れなかったほどに険しい山道だったことから、この名がつけられたと言われています。現在でも深く切れ込んだ急峻な断崖絶壁と、底を流れる清流という渓谷の絶景は変わることなく、昔の人々がこの場所を通るのにいかに苦労していたことか、と思いを馳せたくなってしまいます。