イケメン城を愛する成瀬家のお姫様

天守からは木曽川を一望。 晴天の日は岐阜城も望むことができる。
日本が世界に誇る国宝。その国宝指定四城のひとつが、木曽川の南岸に堂々とそそり立つ犬山城だ。古木材の温もり、歩くとミシミシと鳴る音、さらに、望楼型の天守最上階から見下ろす絶景。晴れた日には、美しい木曽川や御嶽山、岐阜城、名古屋駅ビルなどを目にすることができる。数ある城郭の中でも戦国時代を生き抜いたこの城には独特なオーラがあると言われ、多くの人を魅了し続けている。
「築城当時の犬山城は二階建て。その後に城主になった成瀬家が望楼を付け加えたおかげで、これだけのイケメンになった」と愛しげに語るのは、代々犬山城を個人所有してきた成瀬家の末裔・成瀬淳子さん。いわばお姫様だ。
自らのガイドで犬山城の魅力を発信

望楼に飾られる歴代城主の肖像写真。
犬山城は、天文6年(1537年)に織田信長の叔父・信康が築城。戦国時代は国盗りの要所として城主もめまぐるしく代わった。江戸時代の元和3年(1617年)に徳川家康の武将、尾張藩付家老の成瀬正成が城主となり、以降、代々成瀬氏が城主を務めてきた。そして平成16年、成瀬家が所有してきた犬山城と武具や美術品などを未来へ引き継いでいくために、財団法人という形で管理することを決断した成瀬さん。反対する一族を説得し、財団法人犬山城白帝文庫を設立、初代理事長に就任した。「犬山城は聖徳太子が創建した法隆寺と同じ国宝。だから、その品格を決して落としてはいけないんです」
成瀬さんは自らガイドをかってでて、犬山城の魅力を発信した。また平成22年春、熱心な城郭好きで犬山城が最も好きな城だというお笑いタレントの田村淳さんが犬山観光特使に就任。犬山城の人気はさらに上がり、風情のあるお土産屋、伝統工芸、グルメなどが並ぶ城下町にも活気があふれた。犬山の市民、成瀬さん、多くの人々の支えと愛情で犬山城はこれからも輝き続ける。



















