野沢温泉は、奈良時代に修行僧・行基が発見したとも伝えられ、いにしえの時代から温泉地として知られてきました。細い路地が入り組んだ温泉街には30余りの自然湧出の源泉があり、天然温泉100%かけ流しの「外湯」と呼ばれる無料の共同浴場が13箇所に点在しています。外湯の泉質、効能は浴場により異なるので、お気に入りを見つけてみてください。90℃以上の湯が湧き出す麻釜では、村人が野菜や山菜をゆでたり、温泉卵を作る姿が見られ、昔と変わらぬ温泉情緒をかもし出しています。野沢温泉が所在する野沢温泉村は日本で唯一、村の名前に「温泉」がついており、村人は毎日のように外湯や麻釜を利用するなど、温泉が生活に根付いています。外湯や麻釜での村人との交流も、野沢温泉の魅力のひとつです。街には温泉まんじゅうや野沢菜などを販売するみやげ物店も軒を連ねており、浴衣姿で湯治場ムードを満喫しながらの散策がおすすめです。