旅人が憧れる、ハテルマブルーの海
日本最南端の有人島、波照間島へ

#12

“「波照間はてるま島」”
沖縄好きの旅人に「どこの島が良かった?」と問いかけると、多くの旅人がそう答えてくれる。
石垣島からさらに南へ約60km。日本最南端の有人島という地理的理由以外にも、旅人を魅了する“何か”がこの島にはあるのです。

波照間島は石垣島から高速船なら70分ほど、フェリーだと2時間ほど。思っていたより近いんだなという印象ですが、所要時間以上に大変なのがその航路!
石垣島から波照間島への航路は、西表島から先が外海。波が高く風雨の影響を受けやすくなるため、月によっては欠航率が50%を超える難関航路なのです。
そのため、気候や旅程といった条件が重ならないと上陸すらできず、この“行きたくても行けない島”というのが、波照間島が旅人の憧れの島となる理由のひとつでもあります。

石垣港を出港した高速船が外海へ出た途端、波は高くなり船は激しく上下、到着までもサバイバル気分。憧れの波照間島はやはり特別な場所なのではという思いが高まります。
※乗り物酔いをしやすい人は事前に運行状況を確認し、酔い止め薬を服用することをおすすめします。

憧れの波照間島へ上陸!

波照間島は、「果ての珊瑚の島」という意味。
その言葉通り、石垣島周辺の島に比べて観光地化されておらず、周囲14.8kmの島内には、サトウキビ畑が穏やかになびく沖縄の原風景が広がります。
多くの旅人を惹きつけるビーチ「ニシ浜」、断崖絶壁の「高那崎たかなざき」にある「日本最南端の碑」、サンゴの殻でできた小さなビーチ「毛崎もうびな」、天気の良い夜に広がる圧倒的な星空など、見どころも多い波照間島。
島内はアップダウンが激しいため、自転車よりもレンタバイクやレンタカーがおすすめです。

ハテルマブルー

まずは、「あの海の色は忘れられない」と多くの旅人に言わしめた「ニシ浜」へ。

目の前に広がる美しい海に、言葉も出ません!
透明度はもちろんですが、その色がエメラルドグリーンと言うべきか、クリームソーダ色と言うべきか、鮮やかな美しい青のグラデーションはこの世のものとは思えないくらいの美しさです。これが波照間でしか見られない青“ハテルマブルー”と称される海。

真っ白なパウダーサンドの砂浜と海の色のコントラストも素晴らしく、遠浅の海に足をつけながらいつまでも眺めていられます。この海に会うために何度も何度もこの島に来る、ハテルマブルーに魅せられた人が多くいることもよくわかります。

ここまではるばる、“最果ての島”までやってきて本当によかったと思える絶景の海です。

日本最南端の地

次は、この島に来たからには必ず訪れたい「日本最南端の碑」がある「高那崎」へ。碑が建てられているのは、海に切り立つ断崖絶壁の上。ニシ浜とは異なる深い青の地平線が広がる地に立つと「最果ての地に来たのだ」という感動がこみ上げてきます。

そして碑の後ろに見える石垣のモニュメント。このモニュメントに込められた想いを知ると、この地が最果てであることの哀愁をより強く感じることができ、何とも言えない気持ちにさせられます。(込められた想いはぜひ現地で確認してください)

約1kmにわたる絶壁の奥には、「星空観測タワー」が見えます。そう、ここ波照間島は赤道に近いため観測できる星の数が日本一とも言われていて、星空観測には絶好の島なのです。なんと南十字星まで見ることができます。宿泊するなら、夜は星空観測に出かけたいですね。

街灯りの影響を受けない波照間島、天気が良ければ満天の星空が夜空に広がります。

幻の泡盛「泡波」

次は波照間産の泡盛を手に入れるために「波照間酒造所」へ。

お酒を飲む方にとって「泡盛」は沖縄旅行の楽しみのひとつですね。今では沖縄でなくとも「泡盛」を飲むことができますが、やはり沖縄で飲む「泡盛」は南国の気候、島の空気と相まって最高です!

「泡盛」は米焼酎のひとつ。沖縄には47の酒造所があり、数宇多くの泡盛が製造されています。

ここ波照間島で製造されているのが「泡波」という泡盛。生産量が少ないため島外にはほとんど流通しないことから、“幻の泡盛”と言われています。製造状況によっては島内でも在庫切れになることもあるほど。幻と言われるだけのことはあります。100mlのミニボトルは比較的入手しやすく、お土産にもぴったりなのでおすすめです。

また、泡波を使用して作られた「島酒アイス」も島内でしか食べられないので、チャレンジしたいところ。集落にある「仲底商店」で食べることができますよ。

集落には、日本最南端の郵便局「波照間郵便局」もあります。ここでは、窓口で申し出ると、手紙に最南端の碑が描かれた風景印を押してもらえます。旅先から手紙を出してみるのもいいかもしれませんね。

島には、製糖工場もありました。煙突に書かれた「さとうきびは島の活力源」の言葉通り、波照間島では耕作面積の約90%ほどがさとうきび畑というほど、栽培が盛んです。そのため、オリジナルの黒糖や黒糖を使ったお菓子なども製造されており、島内の売店で購入することができます。沖縄県内では8つの島で黒糖の製造がおこなわれていますが、島によって味や食感が違うんです。ぜひ、波照間島ならではの味を確かめてみたいですね。さとうきびの収穫は12月〜3月が最盛期とのこと。時期が合えば、収穫風景も見られるかもしれません。

島の散策中によく出会ったのが、ヤギです。島内では「ヒージャー汁」と呼ばれる「ヤギ汁」の郷土料理がよく食べられており、ヤギがたくさん放牧されているのです。中には、生まれたての小さくて真っ白なヤギも。青い草原を自由に動き回るヤギたちとの出会いも、波照間島ならではの楽しみかもしれません。

波照間島の夕日

日が沈む頃に、再び「ニシ浜」へ。ニシ浜は、夕日の名所でもあります。日中の海の色とはまた別の表情。空も海も、優しい色に包まれていきます。波の音も、静かなビーチに心地よく響きます。

この他にも、島の西部にあるビーチ「毛崎(もうびな)」も夕日の穴場スポットだそう。ニシ浜とはひと味違うサンゴの殻でできた珍しいビーチなので、一見の価値ありです。

一日かけて周った波照間島は、上陸までの道のり、沖縄の離島ならではの素朴さ、ハテルマブルーの海と風になびくサトウキビ畑、手つかずの自然の目の覚めるような美しさ、“最果て”というどこかセンチメンタルな言葉の響き、その全てから多くの旅人を魅了する“何か”を感じることができました。

私も、誰かに尋ねられたら「波照間島は、苦労してでも行くべき」と言うでしょう。

気象条件がよければ石垣港から日帰りでも十分に行けるので、石垣島旅行の予定を1日プラスして“最果ての島にある何か”を体感しにいくのもおすすめです。

写真は全てイメージです。
取材協力 沖縄クリップ

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