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  • JTB×たびねす
  • 2017年10月27日UP

残したい!能登・合鹿庵で世界無形遺産「奥能登あえのこと」体験

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B級スポットライター、東海道完歩ブロガー、青春18きっぷ伝道師
総合旅行業務取扱管理者

仕事も旅行関係ですが、プライベートも旅行三昧。飛行機苦手なので、国内です。日本中のパチンコ屋に、相当貯金してると思います。日本のシャッター商店街、相当歩いてると思います。日本中の港々で女の子、相当待ってると思います。...

「あえのこと」は石川県の奥能登の農家が、稲作を守る「田の神様」を労い、感謝を捧げるために行う農耕儀礼。「奥能登のあえのこと」という名称で2009年にユネスコ世界無形遺産に登録されましたが、人口減少や離農者の増加によってこの行事を行う家が急激に減っており、このままでは消滅の危機とも。
今回は、その大切な文化を広く伝え残したい、と企画された、能登町の合鹿庵での「アエノコト体験プラン」をご紹介します。

「あえのこと」とは「神様に対するおもてなし」

能登を旅した人であれば、誰もがその里山の風景、特に田んぼの美しさに思わず目を奪われたことがあるのではないでしょうか。能登の人々にとって、田んぼは能登の原風景そのものであり、稲作は欠くことのできない命の糧であったのです。

そんな能登の農家が、古くから田の神様をもてなしてきた伝統行事が「アエノコト」。「アエ」とは能登の言葉で「餐=食のおもてなし」、「コト」は「神事・お祭り」を意味することから「神様へのおもてなし」というふうに解釈されています。

「あえのこと」では神様の「迎え」と「送り」という2回の行事がセットとなっています。「迎え」は毎年12月5日、紋付き袴の正装をした農家の主人が田んぼに向かい、田の神様のお迎えに上がること。田の神様は1年の収穫を終えた田んぼから農家の自宅へとを招かれ、長く厳しい冬を家族と一緒に過ごすのです。

「送り」は翌春の2月9日、田の神様を田んぼへと送り帰すこと。暦の上では春とはいえ、一面の深い雪に覆われた能登の田んぼ。主人がそこに鍬を入れて土を掘り起こし、田の神様が乗っているとされる若松様を田んぼの土に差し、御神酒を撒いて五穀豊穣を祈願するとその年の「あえのこと」は終わりとなります。

合鹿庵での「あえのこと」体験

この「あえのこと」を体験できるのが能登町の柳田植物公園内にある合鹿庵(ごうろくあん)。この能登の里山から移築されたかやぶき屋根の立派な古民家で「あえのこと」の行事を1年じゅう体験することができるのです。

「あえのこと」は能登の農家がそれぞれ自分の家の中で行う祭礼であり、一般に公開されるような行事ではありません。またこの祭礼は文書や口頭で伝承されるものではなく、行為によって伝承されるものであったため、子どもたちが親の祭礼のやり方をまねることによって、その家独自のやり方で現在まで延々と受け継がれているのです。

そのため、他の家がどのようなしきたりで行っているのかはわからず、本来は非常に閉鎖的な行事なのですが、近年は「あえのこと」を行う家が急激に減っているため、その伝統を後世に残すために作られたのがこの「合鹿庵」なのです。

合鹿庵には12月5日の「迎え」、2月9日の「送り」の神事本番の日はもちろんのこと、普段でも食事付きで「あえのこと」を体験できるプランがあり、「あえのこと」についての解説だけでなく、能登の農家の主人が田の神様を御接待する様子を見ることができます。

「あえのこと」の御接待は、まるで一人芝居のよう

「あえのこと」で農家の主人が接待する「田の神様」は御夫婦の神様のため、それぞれが乗っている2本の若松様が主役となります。また田の神様は目が見えない神様と言い伝えられているため、主人はひとつひとつのおもてなしを口に出して説明し、まるで一人芝居をしているかのように見えるのがとてもユニークです。

「お母さん、田の神様をお迎えしてきましたよ」
主人のそんな一言とともに田の神様を家に招き入れて、まずは凍えた体を囲炉裏の前で温めてもらうと次はお風呂。
土間に置かれた昔ながらの樽風呂にご夫婦揃って浸かっていただきながら「田の神様、お湯のお加減はいかがですか?」と話しかける主人を見ていると、まるで本当にそこに神様がいるかのように思えてきます。

「あえのこと」の御馳走は、能登の豊かな里山里海の幸

田の神様を表す俵が二つ据え置かれた床の間の前に用意された食事はもちろん御夫婦二神ぶん。料理を乗せた神膳や、箸、盃などを二組ずつ並べるのが決まりとなっています。

この御接待で用意される御馳走はそれぞれの家によって異なりますが、能登の豊かな里山里海で獲れた食材を使って田の神様をおもてなしするのが習わしとなっています。

「あえのこと」の御接待でふるまわれる御馳走にはいろいろな意味が込められています。多くの農家で並べられる尾頭付きの「はちめ」という魚は別名「メバル」といい「メバル=芽が張る」という縁起の良い食材。一方で「田が焼ける=干ばつ」を思い起こさせることから「焼きもの」が、「蒸し=虫」を連想させることから「蒸し物」はお供えされません。

そのほか刺身には出世魚のブリを使ったり、粘り強く仕事をするという意味を込めて納豆汁をお供えしたりと、そのメニューには様々な工夫がされています。また、田の神様は大の甘党で、お酒は甘酒、デザートにはおはぎを好む、という話を聞くと、なんだかほっこりとしますね。

この豪勢な食事には、実はもうひとつ大きな意味がありました。「あえのこと」の目的はもちろん田の神様をおもてなしすることですが、祭礼が終わった後に、その料理を子どもたちにお腹一杯食べさせてあげる、というもうひとつの役割もあったのです。神様に捧げるという名目で年貢の対象から外してもらった収穫を、普段は質素に暮らす家族にこのときばかりは目一杯ふるまいたい、という先人の願いがこの行事には込められていたのです。

合鹿庵「神々の宴」プランなら通年で「あえのこと」体験が

合鹿庵でこうした「あえのこと」を体験するためには「神々の宴」と呼ばれる宴席への申し込みが必要となります。「神々の宴」は通常昼は12名以上、夜は8名以上からの申込みとなりますが、3名以上から申込めるVIPプランもありますので少人数での対応も可能です。

また、団体で行けない方は毎年7、8月を除く第2、第3土曜日、日曜日の昼に催される定期開宴に参加することもできます。メニューは「あえのこと」神事の正式な御膳とは異なりますが、どのプランも能登の里山里海の豊かな食材を活かした御馳走が提供されます。

毎年12月5日に行われる「迎え」、翌2月9日に行われる「送り」、それぞれの祭礼当日はこの「合鹿庵」でもその神事が行われ、たくさんの見学者で賑わいます。本番さながらの「あえのこと」を体験したい方は、ぜひお早めにご予約ください。

2017年10月現在の情報です。変更となる場合がありますので、公式サイトなどで最新情報を必ずご確認ください。

能登・合鹿庵の基本情報

住所:石川県鳳珠郡能登町字上町ロ部1-1 柳田植物公園内
電話番号:0768-76-1680
アクセス:奥能登観光開発バス宇出津駅前から車で15分、のと里山海道能登空港ICから車で20分

ユネスコ無形文化遺産の「奥能登あえのこと」は、古式と厳格さをとどめた、きわめて貴重なものだと言われています。その灯を消さぬよう、いつまでも残したい伝統行事ですね。

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