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石川県の観光ガイド

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  • 2017年09月09日UP

幻想的な雪の世界を楽しもう!加賀「中谷宇吉郎雪の科学館」

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歴史ある社寺仏閣、おしゃれなレトロ洋館からガラス張りのハイテクビルまで、日本国内に点在する魅力的な『建物スポット』を探して旅をしています。「へぇ~そうなのか!」とタメになるような建物スポットを色々なジャンルでご紹介し...

石川県加賀市の北東部、柴山潟の湖畔に位置する片山津温泉は、加賀温泉郷の一角を成す人気の歓楽温泉地。その温泉街から少し北へ離れた場所に建つ「中谷宇吉郎雪の科学館」は、雪の結晶の研究を経て世界初の人工雪生成を成し遂げた物理学者・中谷宇吉郎博士の偉業を讃える、雪をテーマとしたサイエンスミュージアムです。六角塔のユニークな建物の中で繰り広げられる、世にも不思議で幻想的な雪の世界へ足を踏み入れてみませんか。

世界的建築家・磯崎新デザインの六角塔がユニークな建物

「中谷宇吉郎雪の科学館(以下、科学館)」の最寄りはJR北陸本線の加賀温泉駅。特急列車も停車する加賀市の観光拠点駅で、片山津・山代・山中の各温泉地へは、当駅からバスで接続します。科学館へは駅から加賀温泉バス(温泉片山津線)に乗車して20分ほどで到着。片山津温泉街からも徒歩15分ほどと、温泉地からのアクセスも良好です。

科学館の手前は湖畔公園として整備されています。周囲を木々の緑が囲み、スロープとなった芝生の先に建物が見える、自然豊かなアプローチ空間が私達を出迎えてくれます。

芝生のスロープを越えると、科学館に架けられたブリッジと六角塔状の建物が3つ並ぶユニークな外観が見えてきました。中谷宇吉郎氏の偉業を讃え、雪と氷の世界を広く伝えるサイエンスミュージアムとして1994年に開館した科学館は、「アートプラザ」や「北九州市立美術館」を代表作とする世界的建築家・磯崎新氏が建物の設計を手がけました。

外観には木や土などの自然素材を使用し、周囲の自然と共生するような穏やかな佇まいを演出。冬になると木々の葉が落ち、建物の右側(南東方向)に日本三霊山の一角とされる霊峰・白山を拝むことができ、加賀片山津の雄大な風土・景観を巧みに取り入れています。

こちらは先程の六角塔を内部から撮影した様子です。3つの六角塔は手前2つがエントランス、奥の1つが映像ホールとなっています。エントランス部分の天井はガラス張りのトップライトとなっており、雪の結晶のようにデザインされた屋根の向こうには大空の青、真っ白い壁には結晶の影が落ち込んで、科学館のテーマである雪を美しく表現しています。

片山津が生んだ雪博士・中谷宇吉郎の偉業をたどる

"雪は天から送られた手紙である" の詩で知られる物理学者・中谷宇吉郎(なかや うきちろう)氏は、石川県江沼郡片山津町(現:加賀市片山津温泉)の呉服商家で生まれました。東京帝国大学入学の際に物理学者・寺田寅彦と出会い、以後門下生として様々な教えを受けます。

1932年に北海道帝国大学教授に就任し、雪の写真家として知られるベントレーの雪の結晶写真に魅せられ、同時期から十勝岳において天然雪の結晶の研究にとりかかります。採取した結晶を顕微鏡で見ると針状・角状・板状と様々な形をしており、なぜこのような結晶が形成されるのかを追求すべく人工雪の生成に着手。1936年に世界で初めて人工雪の生成に成功しました。

事故や災害の原因となりやすかった雪のしくみ・性質を明らかにしたことで "雪博士" として世界的に知られることとなった中谷氏は、学者であると同時に随筆家(エッセイスト)としても広く知られ、「冬の華」や「雪」に代表される数多くの名書を世に送り出しています。

エントランスから階段を降りた先にある展示室では、中谷氏の生涯や師・寺田寅彦との出会い、十勝岳・大雪山で行った天然雪の観測記録、それらの研究によって発展した様々な技術を5つのテーマに分けて展示しています。

中でも目につくのが、代表的な形態ごとに分類された天然雪の結晶写真パネルです。雪の結晶といえば花型や六角形型がイメージされやすいですが、実際は針状のものから雲粒状のもの、中には角柱状の結晶が立体的に組み合わさったものまで様々で、普段私達が想像する雪の結晶がほんの一部の姿であることに驚かされるでしょう。

展示室のほぼ中央に位置する木板が貼られた一室は、かつて北海道大学構内に存在した「常時低温研究室」を再現したものです。著書「雪」では "年中零下五十度までの任意の温度に冷して、その寒冷の温度で保てる" と記されており、防寒服・防寒頭巾・手袋の着用が必須な極寒の実験室であったとも書かれています。

中央に展示された人工雪生成装置により、気温と水蒸気量が変わることで、天然雪にて観測された様々な結晶を生成できることが判明します。これは後に "中谷ダイアグラム" という図表でまとめられ、降る雪の結晶によって遥か上空の大気の様子を知ることができるようになりました。まさに雪は、天の様子を地上に届ける "手紙" だったのです。

数々の実験を体験して、雪や氷の神秘に迫ろう

科学館の魅力は展示物だけではありません。職員の方々によって行われる数々の実験も、当館の魅力のひとつです。数回降るとカチンと凍ってしまうペットボトルの水、 冷凍庫の中でキラキラと舞う "ダイヤモンドダスト(氷晶)" はどうしてできるのか、さらにその中にシャボン玉の膜を入れると…大人も子供も驚いてしまう、世にも不思議で神秘的な雪・氷の自然現象に心が躍ること間違いなしです。

こちらは氷の内部にできる "チンダル像" を観察する実験です。氷は普段表面(外部)からジワジワと溶けていきますが、強い光に照らされた氷は内部からも溶けていきます。この溶けた場所にできる花柄・六角形柄の融解像のことを "チンダル像" と呼びます。時間が経つにつれて模様は大きくなり、最終的には肉眼でも見える大きさになります。

こちらは氷のペンダントが作れるコーナー。サイコロ状の氷を結晶型にくり抜かれた金属に挟むとあら不思議、ほんの十数秒で結晶型の氷ペンダントが完成します。金属に触れた部分は一瞬で溶け、ペンダントの氷がしばらく溶けずに残るのも氷の不思議なところ。お持ち帰りはできませんが、科学館内限定の氷のアクセサリーをぜひ制作してみてください。

グリーンランドの石庭を抜け、絶景カフェでホッと一息

展示室の奥にある扉を抜けると、そこは大小様々な石が一面に敷かれた中庭 "グリーンランド氷河の原" です。この中庭は中谷氏の次女にして "霧の彫刻家" として世界的に活躍する芸術家・中谷芙二子(なかや ふじこ)氏が制作。グリーンランド北部の港町・チューレ近郊のモーレン(氷堆石)から運ばれた約60トンの石が敷かれています。石の隙間や奥から吹き出す霧は穏やかに広がり、時折風が吹けば氷河地帯のブリザードのような荒々しい表情を見せます。

人工雪の生成を成功させた中谷氏は、晩年グリーンランドにて氷冠(アイスキャップ)の研究に着手し、氷の物理的性質の調査を重ねていました。しかし1962年4月、骨髄炎のため死去。中谷氏が最期に思いを馳せたグリーンランドの風景に、まるで私達が立ち会っているかのような雰囲気を体感することができます。

中庭の先に見えるガラス張りの美しいスペースは「TeaRoom 冬の華」と名付けられた喫茶店。開放的なガラスの向こうには、柴山潟の見事な眺望が広がります。窓際の席で柴山潟・白山の眺望を眺めるも良し、中央に置かれた磯崎新デザインの "モンローチェア" の座り心地を楽しむも良し。見晴らしの素敵なデザイナーズ・カフェです。

氷点下の幻想世界を楽しんだ後は、当店で厳選された加賀珈琲や、ドイツの最高級紅茶でホッと一息。カップや皿には、石川の伝統磁器・九谷焼の巨星である浅蔵五十吉氏の長女・浅蔵一華氏がデザインした、絵柄の華やかな九谷焼が使用されています。柴山潟の奥からは、節目の時間ごとに巨大な噴水が上がりますので、その時間を狙って訪れてみるのもいいでしょう。

「中谷宇吉郎雪の科学館」へは、片山津温泉街とセットで!

雪という幻想的な自然現象をテーマとし、建物からは柴山潟・白山の見事な眺望が楽しめる博物館「中谷宇吉郎雪の科学館」は、加賀温泉郷の一角・片山津温泉から徒歩で移動できる場所にあります。バスも利用しながら温泉巡りと併せてお越しいただくと、片山津の魅力をより一層お楽しみいただけますので、加賀へ旅行の際はセットでの来訪をお薦めします。

片山津温泉街にも中谷氏ゆかりのスポットが存在しており、生家である呉服商屋・丸中屋の跡を示す生家跡碑があります。近年では世界的建築家・谷口吉生氏設計の「加賀片山津温泉 総湯」が2012年にオープンし、新スポットも続々と登場。加えて2023年春には北陸新幹線敦賀延伸に伴い、加賀温泉が新幹線駅に。東京・大阪との距離が今後グッと近くなる加賀片山津温泉から、今後も目が離せません。

科学館へは路線バス以外に加賀周遊バス「CANBUS(キャン・バス)」が発着しており、片山津以外の温泉地や伝統的建造物群保存地区のある加賀橋立を周遊できます。入館料は一般500円、高齢者(75歳以上)250円、高校生以下・障がい者は無料(※2017年9月時点)です。

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