インバウンド事例 2019 福島県会津若松 地域の食が地域をひとつに

 

インバウンド事例 2019 福島県会津若松 地域の食が地域をひとつに
2019.08.21
福島県会津若松市には、外国人宿泊者が年間1.8万人となり、2015年と比べると5倍になっています。地域の宝である「食」をコンテンツに訪日インバウンド事業を官民連携して行っています。観光事業と農業事業をうまく掛け合わせながら進めるこの取組みは官民、農商工連携の好事例です。

目次

会津若松SAVOR JAPANの取組みについて

SAVOR JAPAN

会津若松市は年間約300万人の旅行者が訪れる観光の街です。このうち外国人宿泊者数は年間約1.8万人です。他地域と比べて決して数が多いとはいえませんが、2015年と比較した場合、外国人旅行者の宿泊者数は実に5倍の伸びを示しており、インバウンドの波が会津にも波及していることが伺えます。

こうした中、外国人旅行者の日本食に関する興味関心が高まっている現状もあり、農水省が主催する「農泊食文化海外発信事業」に応募をしました。 会津若松観光ビューローは2016年にDMO候補法人に認定され、地域の交流人口創出に向けた担い手としての期待が高まっている時期でもありました。これまで、農泊や農業そして食に関する分野はプロモーションとして携わってきた部分はあるものの、農業(食)と観光をより密接に結びつけられていませんでしたが、SAVOR JAPANの取組計画の策定を通じて、会津の食や農業に改めて向き合うことができました。

会津市の伝統食は北前船と深く関係していた

3世紀後半の会津には東北有数の豪族が存在し、会津独自の文化が育まれたといわれています。そのバックボーンとなったのは肥沃な会津の土地と豊富な水で栽培される稲作文化であり、江戸初期には日本初と伝わる農業指導書「会津農書」などが体系的に整備されたことは、いかに会津が農業や食と密接に関係していたかを示しています。
また、会津の伝統食は北前船と深く関係しており、九州や北海道からの海産物が会津の食のバリエーションを増やしていったという歴史もあります。このような地域の食のストーリーを地域の人々を介しながら紹介できるこの取組みは非常に意義深いものと考えます。

会津若松市の食をフックにした取組み

2017年に取組計画が認定され、SAVOR JAPANとしての活動は今年で2年目を向かえています。活動を通じて、従来の観光業界に限定されない分野の方々(農業関係者、まちづくり、飲食店関係者等)との新たな関係性や、連携が生まれつつあります。

SAVOR JAPAN の取り組みの一つに、世界に通用する地域の食資源を再発見するため専門家を派遣する事業があります。会津若松市では湊町地区に旅行会社の社員が訪れ、外国人旅行者に評価の高い冬の雪下野菜の収穫体験や廃校を利用した「地元の食」への可能性が提起されました。

また、例年実施している独自アンケートによると外国人旅行者の会津での支出内訳の5割超が食(品)等であることから外国人の受入れ整備を進めるため、市農政課と連携し、市内の飲食店で提供される会津の食材を使用した277の地産地消メニューについて英訳を支援し、各店舗で活用頂いています。

さらに市内での経済波及効果を高めるため「ナイトタイムエコノミー事業」として鶴ヶ城での夜間開城やイベント協力、さらには宿泊者を対象とした居酒屋等の「はしご酒メニュー」(会津の酒・食等がセットになったお得なメニュー)利用促進のため、各種事業等を市・観光商工部と連携し行なっています。

今年4月には取組み計画の柱となっている「サムライシティ会津」のコンテンツの一つとして「鶴ヶ城サムライ弁当」の開発支援を民間事業者と共に行ない、鶴ヶ城での観桜期に「花見をしに訪れた旅行者に」提供を行ないました。

取組みとしては、まだ国内向けのものが多くなっていますが、今後はターゲットとしている台湾やタイ、欧米のFIT(海外個人旅行)向け商品として確立していきたいと考えています。また、認定当初から検討している、東北の認定地域同士で情報交換等を進め、地元食を絡めた広域周遊ルートの確立などの実現に向けて活動を進めていきます。




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