地域

お住まい|

お住まいの都道府県をお選びください。お住まいの地域に応じた情報でホームページをより便利にご利用いただけます!

閉じる

北海道版
東北版
関東版
中部版
北陸版
関西版
中国・四国版
九州・沖縄版

国内旅行・海外旅行の予約はJTB

店舗検索

ホーム

 

妄想トラベラー・佐々木桂の妄想トラベル

【第5回】フランスの古城で三銃士の時代にタイムスリップ

日常からの解脱を求めて、日夜“世界を旅する”妄想トラベラー・佐々木桂の妄想トラベル。第五回は…フランスのお城で三銃士のヒーローになりたい!そんな欲求を満たす旅だ!

佐々木 桂プロフィール

  • 他の妄想トラベルを読む

 新橋にある行きつけの居酒屋。かつてオアシスであった立ち飲み屋が若い男女に占領され合コンさながらの雰囲気のため、オッサン連中は気圧され弾かれ、最後に辿り着いたオアシスである。ここなら流行遅れの話でも、気を使うことなく大声でしゃべれる。まさに楽園だ。
しかも、こういう店っていうのは、昔ながらにテレビをつけていたりする。普段はプロ野球なのだが、今日は月曜でナイター中継がないため、テレビではよく知らないアイドルらしき女の子がトークをしている。
最近、お城に凝ってるんですよね。旅に出たら必ずお城を探してとことん見学しちゃいます」

お城といえばまずはベルサイユを目指すのだ!

 そんな時、こんな店にはそぐわない若い女子たちが…。
「ネットで見て来たんですけど、いいですか」と僕の隣に腰を降ろす。
そして、席に着くなり、
「あ、この子って、城女でしょ?」
「そうそう、ほとんどのお城は回ってるっていう噂だよ」
との会話。
(シロジョ?お城好きを今はそういうんだ。まあ、いいか。つまりこの子たちも、お姫様を夢見る少女ちゃんなのか)と胸の内でニンマリする僕。思わず酔っぱらい特有の、誰でも友だちトークに入ってしまう。

 「へえ、君たちお城好きなんだ。お城といえば、ベルばら…、いや、さすがにこれは古いか。でも、お城はいいよねぇ。君たちもお姫様に憧れるのかなぁ。フランスはロワールの古城なんて最高だよね」 「・・・」の女の子。
苦笑いの店主が説明してくれる。
「佐々木さん、シロジョっていうのはねぇ、日本のお城が好きな女の子のこと。基本は戦国の城なんすよ」

今度はこちらが「・・・」である。女の子が憧れるお城といったらヨーロッパの古城じゃないの!何で戦国の城なんじゃあ!!
その場でトルノスにログインである。

フランスの古城といえば世界遺産のロワール地方

 お城といえばロワールだろうと、まずはエアフランスのファーストクラスをゲット。やはりファーストである。キャビンアテンダントも美女ぞろいである(妄想ですからね)。高級フレンチにシャンパン、マルゴーのワインをたしなみながら、美人アテンダントとの会話を楽しんでいると、隣のフランス人が話しかけてくる。
「今夜はどちらにお泊まりで」
「ベルサイユのトリアノンパレスです」
ここは僕のお気に入りの宮殿ホテル。ベルサイユ宮殿のすぐ近くで、客室からは庭園の眺望も楽しめてしまう。ベルサイユ宮殿に泊まることはできないが、ここの贅沢な設備は、その擬似体験をしているようでもあって、女の子だったら、まさにお姫様気分が味わえる宮殿ホテルである。
そこから話がはずみ、日本の城女にも興味を示した氏は、ぜひ、自分の城にも泊まってほしいという。城?この紳士は、家が城なのか?さすが古城大国フランスである。一般の人も破格の値段で城を買うことができるというが、この紳士もそのたぐいなのだろうか。
ライター魂がうずうずし、ちょっくら取材してみると、先祖代々の城だという。
「どれくらい前から住んでるんですか?」
「そうですねぇ、ルイ13世の頃からだと聞いていますが」
ルイ13世といわれても…との内心を見透かされたのか、
「ベルサイユ宮殿をご存知ですか?」
 ベルバラ世代、それは得意である。「ウイ、ウイ、」である。
「あれはルイ14世が作ったとされていますが、そもそもはルイ13世が狩猟をしに行く時の館として築いたものなんです。もちろん今のような豪華な宮殿に改築したのはルイ14世ですから、ルイ14世が作ったという表現も間違ってないんですけどね」

 ふーん、そうだったのか、でもイマイチわからん。もっと世界史を勉強しとくんだった。またまた、そんな内心を察したのか、
「三銃士はご存知で?」
それはご存知だ。つい最近、試写会で観たばかりである。
「実は、ダルタニアンが私の先祖なんです」
 え、ダルタニアン…、あ、ナント、三銃士の主人公ではないか!!てか、実在するの?
「三銃士が実在したかは不明ですけど、主人公の若者は実在の人物なんです。家に系譜もありますので、ぜひ見に来て下さい」

オジサンも妄想なら三銃士のヒーロー?

 紳士のお城はロワール地方にあった。旅行雑誌で資料をもとに記事を書いていた頃から、古城といえばロワールと、呪文のように刷り込まれていたが、何でロワールなのか考えたこともなかった。しかし、さすが世界遺産、城、城、城、城だらけである。しかもどれも美しい。中でもひときわ目をひくのが、紳士のお城である。
「ウチの近くには、レオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごしたクロ・リュセ城もあります。あとでご案内しますよ」
城を“ウチ”と呼ぶ感覚にまだ慣れないが、いつものように小心者の気配を隠し、慣れてるふりをしつつ城内に入る僕。

 待っていたのは、美女の嵐である。
「普段は執事が出迎えるのですが、ムッシュ・ササキには、この方が喜ばれるかと…」とウインクする紳士。
ん?
飛行機でアテンダントと、鼻の下をのばして盛り上がっていたのを見られていたか。まあ、いい。何より美女である。まるで王様気分で美女軍団に囲まれ案内される僕。その数ある美女の中、遠くの方に見たことのある顔が。イネス?僕の視線の先を見てすかさず紳士が紹介する。
「あの子は私の娘です。ムッシュ・ササキ、あの子だけはダメですよ」と釘を刺され、あわてて否定する僕。

 イネスはともかくとして、フランス、お城、ルイ13世、ダヴィンチって、まるで試写会の三銃士である。
しかも、紳士に案内された図書館(フランスでは、どのお城にもたいてい私有の図書館があるらしい)には、主人公の系譜が確かにあり、その写真は時を超えても褪せることなく輝いている。
「ディナーの用意を申し付けてきますので、ここは娘にアテンドさせます」とイネス似の娘を呼び、紳士は図書館を出て行く。

 間近で見るとやはりイネスに瓜二つである。どうしても確かめたい衝動にかられ、
「たぶん、人違いだと思うけど、イネス…」
それにかぶるように
「もしかして、佐々木サン?」
え、なんでムッシュ・ササキじゃなくて佐々木さん?やっぱりイネスなの?でも、本物のイネスなら「もしかして」ってのはおかしいし…。
頭が混乱してきた。と、思った瞬間ふっと意識が飛んだ感覚が…。

 目が覚めると、そこはやはりお城。気を失っていたらしいのはわかったが、どうもあたりが騒々しい。誰かが走り込んで来る足音が聞こえる。
ええ~!!三銃士~!!
試写で見た、アトス、ポルトス、アラミスまんまじゃん。ふと、自分の格好を見ると、あらら、こっちも銃士である。

「ここに女が逃げん込んでは来なかったか?」
どうやら、僕は彼らの仲間の方らしい。
「いえ、見てません」
走り去る三銃士。すると後ろから、謎の美女が登場。
「ありがとう」
え?振り返ると、そこにはイネスがいた。
「イネス…」
「イネス?私の名前は、ミレディよ」
どうやら、彼女は三銃士に登場する謎の美女らしい。
「イネスというのは、あなたのフィアンセかしら?光栄ね」
なんて、話をしているところに、銃士の集団が。ミレディを見つけて襲いかかる。これって僕、大丈夫なの?そこはさすがに妄想である。僕は強いのである。バッタバッタとやっつけるのである。




城女(シロジョ)にも、ぜひヨーロッパの古城を!!

 腕に傷を負ったイネス似のミレディを介抱する僕。感謝の念から、目が潤んでいる彼女。いつしか二人は見つめ合い、自然に唇が重なり合う…かと思ったその瞬間、
「ミレディ、大丈夫か?」
と、タイミング悪く登場する男が一人。主人公のダルタニアン。図書館で見た肖像画まんまである。
「彼に助けてもらったの」とイネス似のミレディ。
軽くお礼をいうダルタニアン。呆然とする僕を残して立ち去ろうとする二人。
「あなたの名前は?」とイネス似のミレディ。
「ササキカツラ…」
「あなたとイネスの名前は忘れないわ」
手をつないで走り去るダルタニアンとミレディ。えええ~!!こんなストーリーだっけ!!
気が遠くなる僕。

 気がつくともとの図書館。目を覚ますと紳士の娘がいた。
「大丈夫ですか?ササキさん」
「うん、大丈夫だけど、何で僕のことをササキさんと呼ぶの?それから君の名前は?」
「私の名前は…」

「加藤清正」

「え、加藤…?」
「やっぱりお城は熊本城よね」
「お城?三銃士は?」と僕。まだ意識はうつろである。
「サンジュウシ??」と女の子。
「確かに熊本城の加藤清正は秀吉の三重臣の一人って言えるかなぁ」
「世界遺産のロワール…」と消え入るような声で僕。
「は?世界遺産といえば姫路城でしょう」
ああ、ダメだ、ついて行けない…。

他の妄想トラベルはこちら!

他の妄想トラベルを読む

頭文字から3Cと呼ばれるコスタリカ、コロンビア、チリは世界的な美女の国らしい。

ヨーロッパには古代ローマの公衆浴場さながらの温泉施設がわんさかあるらしいぞ。

ハワイ諸島は全世界の人々が癒される、超神秘なスピリチュアルアイランドなのだ!

シンガポールでイケメン社長とプレゼン勝負!屋上を船でつなげたあのホテルも登場。

約束の地ラスベガスでついに明かされる謎の美女イネスの真実。夢は成就するのか!?

妄想余話

今回は、三銃士をからめた妄想だったため、いろいろな城を見て回るようなストーリーにはならなかったが、実際、ロワール地方をはじめとする古城巡りは、妄想だけでも楽しい。しかも、思っているより宿泊できるお城は多いので、妄想の幅も広がるのだ。フランスだけではなく、ヨーロッパならスペインのパラドールやポルトガルのポウサーダも歴史的建造物でもあるし、なかなか豪華な気分に浸れる。また、インドのマハラジャが住んでいた贅を尽くしたお城も、今は宿泊施設となっているところもあるので、これも妄想の対象となりうる。古城は妄想の穴場なのである。

今回のMy日程表を見る!

妄想余話画像

佐々木 桂 プロフィール

佐々木 桂画像

「クリエイティブな発想が旅をより面白くする。そしてその発想は日頃の妄想によって鍛えられる」との妄想ツーリズムを提唱し、日々“妄想トラベル”を遂行!
たまたま現実に戻る時には、雑文を書き散らし日銭をもらう。その結果、お声が掛かれば本なども出し、『監督たけし』『キューケイくん』『缶詰パラダイス』等々の著書あり。元来は詩人なので『東成瀬村岩井川字村中25』『いつもそばにいるよ』などの詩集も奇特な出版社から出ている。
>>佐々木桂ブログ【桂乃徒然】

ページ上部へページ上部へ

国内旅行・海外旅行の予約はJTB