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妄想トラベラー・佐々木桂の妄想トラベル

【第2回】ヨーロッパで温泉三昧

日常からの解脱を求めて、日夜“世界を旅する”妄想トラベラー・佐々木桂の妄想トラベル。第二回は…ヨーロッパの温泉を巡って癒されたい!そんな欲求を満たす旅だ!

佐々木 桂プロフィール

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 最近ではめっきりお声がかからない、ある若い子向けの旅雑誌編集部を訪れた。リニューアルに向けての企画が欲しいということだから、おそらく数を集めたくての連絡だったのだろう。 その時の会話だ。 「温泉ネタですか…、ちょっと古いんすよね」 「いやいや、古くはないでしょう。今や女性誌やファッション誌でも取り上げてますよ」 「いや、あのですね、その…、佐々木さんと温泉だと古いっていうか…」

 若いライターならいいが、僕だと、オッサンが銭湯で「ふうぅぅぅ、、いい湯だな~」というイメージなのだという。  頭にきたが怒るのも大人げない。とりあえず企画書をひったくって外へ出る。おりからの寒波で、冷たい風が身も心も凍えさせる。温泉代わりにとりあえず銭湯へ。  さっと体を洗い、湯船につかって、思いっきり言ってやった。 「ふうぅぅぅ、、いい湯だな~!!!」

おじさんの妄想は、銭湯から古代ローマへ続く

 体も温まり一息ついて冷静になったら、佐々木桂的温泉企画=銭湯のオッサンじゃない企画だってあるはずだ!と思えてきた。よし、ちょっくら調べてみよう。最近買った中古のiPadでインターネット。若い子ならスマートフォンでってなとこだろうが、何せ文字が小さく、かつ、カサカサのオッサンの指には反応が鈍くて使いづらいのだ。まあ、それはおいといて…。

あった、あった、これならどうだ!「海外の温泉」。
 特にヨーロッパがいい。古代ローマの公衆浴場さながらの温泉施設がわんさかあるらしいぞ。金髪美女との混浴や、現地のマフィアとの裸のつきあい、そんな思いもよらない体験ができるに違いない。
 よし、そうとなったらログイン。さっそく航空券だ。

コスタリカ、コロンビア、チリの3国の画像

 温泉の元祖といえば古代ローマ。とりあえず、イタリアへと飛んでみよう。イタリアにはナポリ湾の島々をはじめ、温泉施設が多い場所が多いというから、まずはナポリ当たりを目指す。JTBで調べても、温泉施設つきの高級ホテル満載だ。

 断崖絶壁に立つホテルやら、高級スパ設備が整うホテル、展望温泉プールなんてのもあったりする。いい、なかなかいい。

 が、‥……。

 不満はある。
 水着である。

いっておくが、金髪美女との混浴のためではないぞ。それなら水着だって相当満足である。
癒され方が違うのである。
温泉で水着というのは、ニッポン人としては、どうにもこうにもしっくりこないのだ。うーん、なんとかならないものか…。

 なんてことを考えていると、一人の老人が話しかけてきたりする。見た目は普通のおじいちゃんだが、ナポリだけに、実はマフィアの黒幕…なんてことがあると、なかなか展開も面白いなと思っている僕。
「見たところ、日本人のようじゃな。日本のテルメ(温泉)は裸で入ると聞いたが、それは本当か」
「ええ、ですので、ちょっと物足りなくて…。でも、ヨーロッパならしょうがないですよね」
「いや、ヨーロッパにもそういう温泉は結構ある。特にドイツに多い。ぜひ、行ってみなさい」

温泉の醍醐味は裸のコミュニケーションなのだ

 てな感じでドイツへと飛ぶ。
 有名なのはドイツのバーデン・バーデンのフリードリッヒ浴場という。裸かつ混浴で入る浴場としても有名だが、水着で入れる浴場も豪華で、そのため世界的にメジャーなリゾート施設となっている。ちょっと僕には賑やかすぎるかな。

ということで、バーデン・バーデンに次ぐ温泉地として有名な、同じくドイツのヴィースバーデンへ行ってみる。ここで目指すは、伝統的温泉施設、カイザー・フリードリッヒ・テルメ。ローマ時代の伝統を継承しているだけあって混浴・裸がメイン。そのため、若い子はなかなかいない。だからいいのである。
 ドリンクバーも備えてあるぐらい広い浴場は、湯船を通り越して完全にプール。であるからして、ちょいと風情に欠けるが、まあいい。

 温泉の醍醐味は、いっしょに湯船につかる人たちとの裸のコミュニケーション。日本なら、「ふぅぅぅ」の一言で、
「どちらから?」
「東京です」
「ほぉ、私は松本からでしてね」
 なんてことから話がはずむ。そもそも湯船は男だけ。声をかけやすい。
 しかし、こちらは勝手が違う。おばちゃんパワー炸裂軍団か、定年夫婦水入らずしっぽりペアが主流である。
 なかなか話し相手を見つけられないでいると、湯気の向こうで同じ思いをしていると思われる初老の紳士が目に留まった。これ幸いとばかりに近くによってみる。

「おお、いつぞやの…。よくぞここまで来てくれた」
 ナポリの老人である。どうもマフィアの黒幕ではなかったらしい。

「ドイツはこういった裸で入る大きな温泉が多いんじゃよ。どうだ、気に入ったかね」
「はい…」ちょっと嘘をつく僕。
「ふふん、どうやら不満のようじゃな」
「いえ、そんな」
「いや、いいんじゃ。じつはワシにもここはちょっと賑やかすぎる」
 と、笑う老人。
 一人暮らしのため、毎日一人で入るお風呂は寂しいという話を聞いたお孫さんが、「一緒に入ろうよ」と連れて来てくれたのだという。しかし、広すぎる湯殿とおばちゃんたちのあけっぴろげな嬌声に、少し圧倒されているらしい。

一糸まとわぬ美女とまさかの急展開?!

 我が意を得たりである。老人の好みはワビサビなのである。それなら日本の温泉だ。一気に話がはずむ。
「聞けば聞くほど、行ってみたいのぉ。ウチの孫も、日本は大好きなんじゃ」
 ほぉ、孫は日本のアニメか何かのファンなのだろうか。
 などと、勝手に解釈し、二人で会話を楽しんでいると、どうもあたりが騒がしい。あちらこちらで、ペアの亭主が奥さんに怒られている。みんなの視線の先を見ると、まったりとした場の空気を一気に張りつめさせる妙齢の美女の姿が…。

「孫のイネスじゃ」
え?孫って…こんなにおっきいの?
ん?イネス?どこかで聞いたような…

「え?嘘!!!まさか、こんなところで…」
 なんとそこには、前回のチリの夜を思い出させるイネスが立っていた。
「Oh!katsu~ra~」
 感動!覚えてくれていた!

船内のバーで一息つく僕画像

 恥ずかしそうに湯船に飛び込むと、僕らのそばまで来て、再会を喜び合う。イネスはチリのキャビンアテンダントをやめ、次のステップへの小休止を兼ねて、チロルの祖父の家を訪ねたのだという。
「あらためて祖父を紹介するわ」
 と、イネスがかんたんに話してくれたところによると、このご老人、ナポリのマフィアどころか、とんでもないセレブらしい
 温泉が多いということでスイスのモルシャッハに自宅を持つも、もう少しこじんまりとした風情のある温泉がいいと、温泉大国の一つであるオーストリアはチロルの別荘を、今の住まいにしているとのこと。
 しかし金持ちには金持ちの悩みがある。家ではもちろん一人風呂。外でも執事が貸し切りにするからどこでも一人。寂しいのだという。

 贅沢な悩みではある。しかし、わからんでもない。
「僕でかまわないならいつでもご一緒させて頂きますよ」
 イネスとも知り合いだということで、ますます話が盛り上がる老人と僕。
 今日はウチに泊まってのんびりしないかとのお誘いに、二つ返事でOKすると、ご老人、すぐさま自家用飛行機を呼んで、一路チロルの豪邸へと飛んだ。

アルプスをバックに浪花節をうなる?

 さっそく風呂である。アルプスを眺める絶景の場所に構えた露天風呂は、心地よい温度の温泉がこんこんと湧く絶妙の湯殿だ。
 ワインを傾けながら、温泉談義に花を咲かせるうちに、仕事は何かと聞かれ詩人だと答える。ヨーロッパは文化を大切にする国だ。ゆえにヨーロッパに出かけた際には、詩人だと答えることにしている。詩で食えているかどうかまでは聞かれていないのだから、決して間違ってはいない。

「それはいい。ギリシャ・ローマ時代ではないが、ワシを君のパトロンにしてくれないか
 えー、うー、わー、こんなことがあっていいのか!これで僕は一生、詩を書いているだけで生きていけるのだ!!
 感謝の気持ちを込めて、老人に一遍の詩を捧げる事にした。吟遊詩人・佐々木桂、パトロンを前に、アルプスをバックに、渾身のポエトリーリーディングである。

「旅ゆけばぁ 、駿河の国に茶の香りぃぃ…」

 そうそう。旅ゆけばぁ…。
 ん?浪花節?

 我に返ると、アルプスではなく富士山の絵をバックに、銭湯の湯船でおじいちゃんが「清水次郎長伝」を、うなっている。

合いの手がわりに、大きなクシャミが出た。
「ハクショイヤー!」
 ヤバイ、裸でJTBってたことを忘れていた。
しょうがない。ひとっ風呂浴びながら、おじいちゃんの吟ずる唄でも聞いて帰るとするか。

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妄想余話

行きたい地域が決まっている時にホテルを探す場合、「海外ホテルを追加」のボタンを押した後、「地域からホテルを探す」に目を向けてほしい。世界地図にある地域から絞り込んで、国、都市とカンタンに選んでいける。有名都市はもちろん、あまり知られていないような小都市まで網羅されているから、探しやすい。相当マニアックな場所を訪れる旅でなければ、ぜひこれを活用してほしい。※2011年の日程になります。2013年についての料金と空席は恐れ入りますが検索してご確認下さい。

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佐々木 桂 プロフィール

佐々木 桂画像

「クリエイティブな発想が旅をより面白くする。そしてその発想は日頃の妄想によって鍛えられる」との妄想ツーリズムを提唱し、日々“妄想トラベル”を遂行!
たまたま現実に戻る時には、雑文を書き散らし日銭をもらう。その結果、お声が掛かれば本なども出し、『監督たけし』『キューケイくん』『缶詰パラダイス』等々の著書あり。元来は詩人なので『東成瀬村岩井川字村中25』『いつもそばにいるよ』などの詩集も奇特な出版社から出ている。
>>佐々木桂ブログ【桂乃徒然】

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