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JTB交流文化賞

第12回受賞作品発表

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交流文化賞 ジュニア体験部門

第9回 JTB交流文化賞 受賞・入選作品

中学生の部

優秀賞

伊勢神宮式年遷宮の行事に参加して

小倉 みなみ

7月28日の日曜日、私は父と母と祖母と父の友人たちと、伊勢神宮の式年遷宮のお祭りの一つである、「御白石持ち」に参加した。伊勢神宮は、正式には「神宮」といい、日本の神社の源と言われている。太陽の神である天照坐皇大御神をお祭りした内宮と、豊受大御神をお祭りした外宮と、その他125社のお社がある。伊勢神宮は、20年ごとに、内宮も外宮も、その他のお社も全て、新しいものに造り替えることになっていて、それがすなわち「式年(20年)遷宮(お宮を移すこと)」である。お社だけではなく、お祭りしている祭具も、宮司さんたちの装束も、全て新しいものに造り替える事になっている。

私が伊勢神宮に行くのは、今回で二回目になる。一度目は、やはり式年遷宮のお祭りの一つである「お木曳き」という行事に参加した6年前のことだった。

式年遷宮という行事は、約8年間の年月をかけて行うことになっている。私が6年前に参加した「お木曳き」の行事というのは、遷宮にあたり、新しいお社を建てるための建材となる檜の木を山から切り出して、神域に運び入れる行事である。「お木曳き」で運び入れた檜材を加工して、お社を建てていく作業に、6年間の年月がかかったということになる。父が、伊勢神宮が大好きで、この「式年遷宮」の行事に参加するのを楽しみにしているため、母も私も参加することになった。「お木曳き」のころは、よくわからなかったが、今回は私も伊勢神宮のお祭りのことがよくわかった。

父が話してくれたのは、伊勢神宮のこの「式年遷宮」の“意味”である。父はこの話が大好きで、何度も繰り返して「式年遷宮」の話をする。「式年遷宮」を20年ごとに行うのは、建築の技術や、祭具を造るための金属の加工技術、装束を作る縫製技術を、後世に伝えるためだという。20年という期間は、たとえば宮大工の頭領が45歳の時に、25歳の若手に教えた事を、20年後、45歳になった当時の若手が頭領となり、再び次の若手に教えるために、丁度いい期間なのだそうだ。お社の建築技術を伝えるのが宮大工だとしたら、祭具や装束の技術を伝えるのは、宮司さん達の社事になる。

今回、私は内宮の「御白石持ち」に参加した。おはらい横丁の端から、真っ白い石を積んだ台車を、真っ白に編まれた綱を引いて神域に入る。参加者は白石をそれぞれに一つ受け取り、真新しい白布に包み、大切に持ち込む。今回の「式年遷宮」は、西の御敷地に新しいお社が建てられていて、その新しいお社に白い石を皆で敷き詰めるのが「御白石持ち」のお祭りである。東の御敷地には、20年前に建てられ今も神様がいらっしゃる古いお社があって、そこに一礼してから東の新しい御敷地に入る。

普段は四つの垣に仕切られて、一般人の私たちはお社を直接見る事はない。20年間でただ一度だけ、この「御白石持ち」の時だけ、お社の近くに行く事ができる。初めて目にした真新しいお社は、言葉にならないほど美しかった。

私は、布にくるんだ白石を大切にそこに置いた。父は、後ろの方でお社をずっと見つめていた。新しいお社はピカピカに輝いていたけれど、隣に屋根だけ見える古いお社には今も神様がいらっしゃって、その分、新しいお社よりもさらに輝いているように感じられた。

御敷地の中にいたのは、10分、15分くらいだったろうか、とても暑い日で、朝から水を沢山飲んでいたのに、不思議とその間は暑さが気にならなかった。そして、私の置いた白石がこれから20年間、太陽を照り返しながら神様を輝かせることになるのだという事をずっと考えていた。

このように、「御白石持ち」のお祭りに参加して、日本人である私達は、ずっと神様と一緒に暮らしてきたのだということがよくわかった。世界には様々な宗教があって、たくさんの神々がいるけれど、やはりその神様一人一人を大切にしていくことが、人間として生きていくためのとても大切なことなのだと感じた。

今回は、父の友人も合わせて、全員で25人の大旅行となった。父も、父の友人の幹事さん達も大変だったようだ。20年後の「御白石持ち」も、是非また皆で参加したいと話をしていた。きっとその時には、私や一緒に参加した父の友人の子供達の代になって、父や友人達を連れてきてあげたいと思った。そうしてお祭に参加する私たちもまた、世代を繋いでいくのだ。

あらましと評価のポイント

●家族で式年遷宮の行事に参加した筆者は、世界には様々な宗教があれど、それぞれの神様を大切にしていくことは、生きていくのに大事なことだと実感する。20年後の御白石持ちにも、また皆で、そして新しい世代も含めて参加したいと願う。
●20年に一度の行事である式年遷宮に参加し、今年しか見えないこと、今年そこへ行ったことで得た何かが表れている。その時にしかできない「体験」を切り取って描いている。

受賞作品

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